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◆ 【シリア攻撃】 トランプ米政権、レッドライン明確化 北朝鮮を牽制

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シリア攻撃
トランプ米政権レッドライン明確化
北朝鮮を牽制
化学兵器の使用製造拡散許さず

2014.04.14
(http://www.sankei.com/world/news/180414/wor1804140091-n1.html )

米軍などの攻撃で破壊され、白煙を上げ続けるアサド政権の科学研究施設=14日、シリア首都ダマスカス近郊バルゼ(共同)
米軍などの攻撃で破壊され白煙を上げ続ける
アサド政権の科学研究施設
=14日
シリア首都ダマスカス近郊バルゼ共同



トランプ米政権が13日、英仏と共同でシリアの化学兵器施設に対する軍事攻撃に踏み切ったのは、米欧主要国がシリアの後ろ盾であるロシアとイランとの対立先鋭化も覚悟の上で、化学兵器の使用や製造、拡散は「レッドライン(許容できない一線)」だとする立場を明確に打ち出す狙いがある。


今回の攻撃は同時に、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦が最終局面を迎える中、アサド政権の温存を図る形でシリア内戦の戦後処理を目指すロシアやイランに対して強い警告を発するためでもあった。


さらには北朝鮮に対しても、核・ミサイル開発を放棄しなければ実力行使も辞さないとする、米政権の「有言実行」ぶりを印象づける思惑も透けて見える。


今回のシリア攻撃は、米軍が巡航ミサイル59発を単独の目標に撃ち込むだけに終わった昨年4月の攻撃とは違い、米英仏が「シリアの化学兵器能力の無力化」(ダンフォード統合参謀本部議長)を目指して3カ所の目標に対して実行した。

国防総省は攻撃の効果次第で今後、追加攻撃を行う可能性も示唆するなど、政権の「本気度」は鮮明だ。


トランプ政権としては長期的なシリア戦略として、イスラム教シーア派国家であるイランを封じ込める思惑から、サウジアラビアやカタールなどの同教スンニ派の周辺諸国とイスラエルが大同団結する形でシリア内戦の戦後処理を進めていくのを背後から支援する構想を描いている。


その意味でも、シリアに展開する2千人規模の米軍部隊が、今回の攻撃を機に現場でロシアやイランと衝突し、戦火が拡大するのは最も回避したい事態だ。


国防総省は今回の攻撃でシリアの化学兵器関連施設に対する「精密攻撃」を実施したとしており、シリア国内に展開するロシア軍部隊を念頭に「外国人兵士の被害を避けるよう配慮した」(マティス国防長官)と指摘。

また、ロシア軍との偶発的衝突を避けるため、専用回線で攻撃を通告したとしている。【ワシントン=黒瀬悦成】




◆ 北朝鮮とシリアは “おともだち” です
(hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2018-04-13 )




ロシアと衝突回避対策練った米国
米ジョンズ・ホプキンズ大
ライシャワー東アジア研究所長

ケント・カルダー氏

2014.04.14
(http://www.sankei.com/world/news/180414/wor1804140098-n1.html )

ケント・カルダー氏(酒巻俊介撮影)
ケント・カルダー氏酒巻俊介撮影


トランプ米政権はアサド政権に対するミサイル攻撃を決断する過程で、最大のリスクであるロシアとの「正面衝突」を回避するための対策を練ることに注力した可能性が高い。


今回の決定は、トランプ大統領が「重大な決定を下す」と予告した期限の48時間を超えて発表された。

トランプ氏や閣僚らが、シリア国内にある露軍事基地などの情報収集に追われたほか、ロシアとの戦争を避けるための具体的な対策をぎりぎりまで協議したことで予想以上に時間がかかったと推測される。


米軍が英仏両国と実施した今回の攻撃は「1回限り」のものだとトランプ政権が説明したのも、ロシアと戦争を起こす狙いではないことを強調するためだったとみられる。

あくまで化学兵器の使用を非難するための軍事行動であることを明確にすることで、ロシアとの致命的な衝突につながる危険性を可能な限り、低くしたい米側の思惑があった可能性が高い。


一方で、米朝首脳会談を控える中、米国の強い姿勢を北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権にも示したいトランプ氏の考えもあったと思われる。

トランプ氏が「弱腰」と批判したオバマ前政権との違いを鮮明にすることにも成功した。

米政権の権威と信頼性を維持しつつ、全面戦争のリスクを減らそうとする姿勢は国内で支持されるだろう。

ロシアの米大統領選干渉疑惑などに苦しむトランプ政権の支持率が上がる契機になりそうだ。(聞き手 板東和正)




ロシア
最新鋭戦闘機スホイ35
地対空ミサイルS400
米英仏に対抗

2018.04.14
(http://www.sankei.com/world/news/180414/wor1804140087-n1.html )

英米仏のミサイル攻撃で破壊されたシリア科学研究センター=14日、ダマスカス近郊(シリア国営通信が配信、AP)
英米仏のミサイル攻撃で破壊されたシリア科学研究センター
=14日
ダマスカス近郊シリア国営通信が配信AP



米英仏がシリアに軍を駐留させるロシアとの意図しない衝突を避けようと細心の注意を払ったことがうかがえる。

ロシア軍の主要拠点の北西部ヘメイミーム空軍基地や西部タルトスの海軍基地などを攻撃から除外。

ロシアが配備した最新鋭の地対空ミサイルシステム「S400」などによる反撃を避けるため、長射程ミサイルを主軸とした短時間の精密攻撃が採用された。


ロシアはヘメイミームとタルトスの基地周辺に移動式防空システム「パンツィリS1」や、S400を配備。

最新鋭戦闘機スホイ35や爆撃機スホイ24など巡航ミサイルの発射能力を持つ空軍力も展開する。

ロシア国防省は、米英仏が今回発射した103発のミサイルのうち、71発をシリア軍が迎撃したと主張。

英政府は作戦の「成功」を強調したが、実際の戦果は乏しい可能性もある。


元米陸軍中将の米シンクタンク「戦争研究所」上級研究員ジェームズ・デュビック氏は「われわれが限定的で精密な攻撃と考えていても、ロシアなどの反撃を正当化する根拠を与えかねない」と米露衝突のリスクに懸念を示した。(共同)




対露でそれぞれの思惑…
慎重論押し切った英国
衝突回避姿勢にじむフランス

2014.04.14
(http://www.sankei.com/world/news/180414/wor1804140105-n1.html )

シリア空爆のため、離陸する仏戦闘機「ダッソー・ラファール」=13日、仏東部サン=ディジエ空軍基地(AP)
シリア空爆のため離陸する仏戦闘機ダッソー・ラファール
=13日仏東部サン=ディジエ空軍基地AP



米国が単独で実施した昨年4月のシリア攻撃とは異なり、今回は英国とフランスが軍事作戦に参加した。

シリアのアサド政権を擁護するロシアとの対立を背景に、英政府が国内の慎重論を押し切り参加に踏み切った一方、フランスは対露関係悪化を回避したい姿勢をにじませた。


「化学兵器を使用しても責任を問われないと考える者への明確なシグナルだ」。

メイ英首相はシリアへの空爆実施について説明した14日のテレビ演説で、英南部での元スパイ襲撃事件に関与したと英国が指摘するロシアを牽制(けんせい)した。


欧州連合(EU)離脱に伴い、地域での存在感低下が懸念される英国。

2014年のウクライナ危機以降、サイバー攻撃や選挙介入などロシアによる欧州への攻勢が相次いで指摘される中、ロシアへの強硬姿勢を貫く事で影響力を回復する狙いがあるとみられる。


ただ、攻撃に際し議会の承認が必要だったとする声も強まっており、今後野党労働党を中心に首相を追及する動きも出てきそうだ。


一方、マクロン仏大統領は14日の声明で、化学兵器を使用した民間人虐殺を非難しつつ、シリア攻撃は化学兵器施設を対象とした限定的なものだと強調した。


攻撃に先立ち13日には、プーチン露大統領と電話で会談。

国連安保理でのロシアの拒否権行使に遺憾の意を示す一方、シリア安定化でロシアに協力する意欲を伝えた。


背景には元スパイ襲撃事件をめぐって米欧とロシアが対立する中、シリア攻撃で双方の亀裂が決定的となり、中東不安定化につながることへの強い懸念がある。

パルリ仏国防相は14日の記者会見で、シリア攻撃について「対立は望まず、事態の悪化は防ぎたい。ロシアには事前に通告した」と述べた。【ロンドン=岡部伸、パリ=三井美奈】


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