METALLICA ~ Confusion
METALLICA
『HARDWIRED... TO SELF-DESTRUCT』 (2016.11.18)
(Amazon )
パトリック・J・ブキャナン著
宮崎哲弥監訳
病むアメリカ、滅びゆく西洋
2002年12月5日 成甲書房
第十章 分断された国家
(6) 政治 (h)
国民発案(イニシアティブ)と
国民投票(レフアレンダム)
南軍旗騒動はサウスカロライナ、ジョージアに続き、ミシシッピでも勃発。
すったもんだの挙げ句、議会は州民に決定権を委ねた ――
南軍旗が片隅に残る州旗を維持するのか、
あるいは別なデザインに改めるのか。
知事、社説、ビジネス関係が一斉に旧来の旗廃絶を叫ぶ一方、
同州選出の共和党上院議員トレント・ロット、サッド・コクランは沈黙を貫いた。
2001年 4月 17日、ミシシッピ州民は
65% 対 35% の大差で 104年の伝統旗を選んだ。
伝統保持の声が拝金主義を打ち砕いた。
マイノリティの郡でさえ古い旗に軍配を上げるところがあった。
つまりこういうことだ ――
文化・道徳問題に関する決定権を
議会から民衆の手に取り戻せ。
ユダヤ・キリスト教部下の保存復興の望みは
金の威力とメディアの非難に惑わされぬ市民の良識に
かかっている。
憲法起草者は国民主権を念頭に置いていた。
「人民は立法権の唯一の源泉であり、
政府の権利拡大、縮小、改正に際しては常にその原則に立ち返ることが
共和制原理に合致した政治である」
とマディソンは述べている。
すべてが国民投票で決せられるわけでもないし、
必ずしも伝統派の歓迎する決定が下されるわけでもないあろう。
なんといっても敵の浸食度は凄まじい。
それでも、国民投票は
独裁判事と腰ぬけ議員から離れて意見陳述できる
最後の砦であることは間違いない。
◇
目 次
(http://hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2016-08-15 )
日本版まえがき
序として
第一章 西洋の遺言
第二章 子供たちはどこへ消えた?
第三章 改革要項
第四章 セラピー大国はこうして生まれた
第五章 大量移民が西洋屋敷に住む日
第六章 国土回復運動 (レコンキスタ)
第七章 新たな歴史を書き込め
第八章 非キリスト教化されるアメリカ
第九章 怯える多数派
第十章 分断された国家
著者あとがき
監訳者解説
↧
◆ (71) 第十章 ⑥ 政治 (h) 国民発案と国民投票
↧