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◆ (62) 第十章 ④ 文化戦争

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FREEOM CALL ~ Metal Is For Everyone (2016.11.02 公開)

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トランプ新大統領誕生、おめでとー!!!


ということで冒頭の曲を・・・?!w


偏向メディア連中は、負けた腹いせを、
「投票日直前に、ヒラリー氏のメール問題が・・・」
とか言い訳してるのが、ムカつくやら、情けないやら (^^;


とは言ってもわたくし、個人的にはヒラリーさん好きですね。
政治をやっても許せる女三人衆、メルケル氏、ヒラリー氏、小池ゆり子、
とか、どこかに書いたら、
それから直ぐに小池氏が都知事になりましたっけ !(^^)!


で、話をアメリカ大統領選に戻すと、
イギリス BBC だけが、EU 離脱を予想出来なかった二の舞は踏まないぞ!と
世論調査を徹底させて、1 か月くらい前から、
大手メディアとしては唯一、トランプ氏の勝利を予想していました。


それより前に予想していたのが、不肖、この私でして (笑)
それより遥か前に予想というか、願望を発表していたのが、
この、ブキャナン氏の
『病むアメリカ、滅びゆく西洋』 (2002年)
『超大国の自殺 ―― アメリカは 2025年まで生き延びるか?』 (2012年)
という 2つの著書です。


この 2冊を転載していると、しばしば、ブキャナン氏とトランプ氏が重なり合います。
アメリカを愛し、強く立派なアメリカになって欲しいと願い、
そしてそこからどんどん外れて行っているアメリカの “体制” を杞憂し、憎み、
なんとかしなくてはと立ち上がった、古き、良き時代の、男たち。
そんな姿です。


来年の 1 月 20日の就任式で、トランプ氏はどんな姿を見せてくれるでしょうか。


超大国の自殺
― アメリカは2025年まで生き延びるか?―
第2章 (1) キリスト教国アメリカの死

(
http://natsunokoibito.blog.fc2.com/blog-entry-1617.html )

2009年オバマ大統領の就任式の、驚くべき実態が書かれています。


          ☆☆☆



パトリック・J・ブキャナン著
宮崎哲弥監訳
病むアメリカ、滅びゆく西洋
2002年12月5日 成甲書房

第十章 分断された国家



(4) 文化戦争



サミュエル・ハンチントン教授の 『文明の衝突』 論に対抗し、
ジェイムズ・カースは著書 『国益』 において、
ハンチントンの砲台は見当違いの方向を向いていると指摘する ――



   真の文明の衝突は 「西洋」 と 「西洋以外」 の間に起こるのではない。
   「西洋」 と 「ポスト西洋」 の間に起こる。
   すでに欧米のトップ・知識階級で常態化したこの衝突は、
   ついに一般大衆にまで広がりはじめた。



まさしく。
さながら大腸癌のごとく、西洋を脅かす影は長い間、奥深く潜伏している。
助かるかどうかは早期発見できるか否かにかかっている。
ポゴが言ったように 「僕たちは敵に出会ったが、敵は自分だった」のだ。



今のところ革命派は凱歌をあげているが、
ロバスピエールやダントンのように儚 (はかな) い命かもしれない。
なぜなら革命の創りだす文明には耐久性がないから。
ヘロイン同様、一時的に気分を昂揚させてはくれるが吸いすぎると死に至る。
国内のエイズ死亡者が 600人にのぼった 1983年、
私は政府に緊急声明を出すよう呼びかけ、次のように結んだ。
「哀れな同性愛者たち ――
彼らに宣戦布告された自然界は、恐るべき天罰を与えようとしている」。
そうとおりになった。
死者はその後も増え続け、夥 (おびただ) しい数にのぼる。
今も無数にいる HIV 患者は
奇跡の薬を各種混合した 「カクテル」 摂取により日々を生き延びている。



性革命は子供世代まで滅ぼしつつある。
中絶、離婚、出生率激減、片親世帯、十代の自殺、校内発砲、ドラッグ漬け、
幼児虐待、配偶者虐待、暴力犯罪、投獄率、乱行、学力低下、
どの統計も、文化革命の支配するこの社会が腐りかけ、死にかけていることを証明している。
だが、この病んだ文化は自身が死ぬ前に西洋を呑み込んでしまいかねない。



新文化が長く持ちこたえられないのはなぜか。



一つには、新文化のエリートは大衆に愛されず忠誠を集められないから。
そう、かれらはその不寛容さと不道徳さ、
かつての英雄や信仰に為した酷い仕打ちゆえに
嫌われている。
クリントン・スキャンダルへの歓喜の声は、
彼の体現したカウンターカルチャーに対する国民の蔑みを表している。



二つめとして、革命のイデオロギーは人間性と神の法理に反するから。
ゆえに新社会は砂上の楼閣。
男女は違うのだから、いくら同じと叫んでも同じにはならない
判決がどうあろうと
女性は男性とは交換不可能なまったく独自の社会的役割を担っている。
女が男と同じように生きようとすると、
家族・社会・国家には悲惨な結末が待っている。



同性愛は取り返しがつかない。
中毒になる。
現状がはっきり示すように、
彼らは肉体的にも精神的にもみずからを死に向かわせている。
聖書やコーランばかりか
聖アウグステイヌスもアクィナスも米国疾病管理センターもそう言っている。
違うという者がいるか?



死亡記事欄を一瞥 (いちべつ) しただけで、
同性愛と長生きは両立しないことがわかる。
神は石に戒律を刻む前に、念には念を入れ人間の心にも同じものを書きつけた。
その神の掟を罵り否定する者は、当然の帰結
 ―― 神と自然の世界からの追放――
を免れることはえきない。



性差は心のなかにだけ存在する、
文化・文明・宗教・国家はどれもみな等しい、
と子供に吹き込むことは可能だろう。
が、それは嘘だといずれ世間が教えてくれる。
「現在の相対主義はすべての文化が等しいと主張するが」
と、ケネス・ミノーグは 「ニュー・クライテリオン」 で指摘する ――



   無論、それを本気で信じる者は誰もいない。
   テクノロジーは別として、
   文化によって道徳観に格差があることは
   女性の境遇の差異からも明らかだ。
   奴隷制を廃止したのは西洋のみである。
   ただ、礼儀として
     ―― いかにも 「鼻高々」 に見えぬよう ――
   ヨーロッパ文明の卓越性を叫ぶことは控えるべきとされている。
   たとえ無数の人々が唯一この地へ移り住みたがる現況でも。



どんな文化も宗教もみな同等と心底信じる者がいるだろうか。
マホメット信奉者でキリスト教も等しく価値があると考える者がいるとでも?
イロコイ族へのカトリック伝道師はインディアンの信仰も同様に尊ぶべきと考えていたか。
コルテスとピサロはすべての文明を同等とみなしていたか。
どの文化も等しくすばらしい詩歌・散文・絵画・彫刻・音楽・建築を生み出したか。



国家はみな同等?
ならばなぜ世界中の難民が西洋に押し寄せる。
人はみな平等?
アメリカでは法の下に平等が約束されている。
だが、人間の生まれながらの尊厳と法の下の平等思想は
中国や日本、アフリカ、アラブの産物ではない。
西洋が起源だ。
奴隷制度は邪悪?
確かに。
しかし最初にそう説いたのはどの宗教だ?
真っ先に奴隷制を根絶したノアどの国だ?
キリスト教と英国ではなかったか。



憲法修正第一条では思想・信条の自由が謳われているが、
これをもってあらゆる思想・信条を同等と結論づけるのは筋の通らぬ馬鹿げた話だ。
すべての文明は同等ではない。
西洋は最上と目されるものを世界に提示してきた。
西洋文明・文化は “抜きん出ている”。
一人一票主義は不可侵の原則にして実用的方策だ。
世界規模ではまだ採用されていない。
世界の 4% の人口で 30% の富と軍事力を持つ米国人は、
無意味な国家平等論には最後まで与(くみ)しないし、
タートルベイのバベルの塔 (訳註:ニューヨーク・国連本部を指す)にも
最後まで一オンスたちろも主権を渡しはしない。



すべての国と国民が同等の発言力で人類の命運を決するという
世界政府思想は愚の骨頂だ。
パイロットが飛ばすのは飛行機であって乗客ではない。
家族会議でよちよち歩きの子供に投票権を与える親はいない。
何も尊大に構える必要はないが、
真理を賦与された側はみずからの道徳観に確信、自信を持てと言いたい。



1931 年、小論 『不寛容の抗弁』において、フルトン・シーン司教
「知的要素の欠如」 が現代の宣教師の 「どっちつかずの日和見主義」 の原因だ
と嘆いた。
ある種の事柄に関し、道徳心のある者は 「不寛容」 であらねばならないと
司教は説く ――



   寛容とは人に示すものであって、
   真理や・・・原則に対して示すものではない。
   これらの事柄に関しては不寛容であらねばならない・・・
   誰もやらなくても正しいことは正しい。
   皆がしていても誤りは誤り。
   今この時代に必要なのは、チェスタトン氏のおっしゃるように、
   「世界が正しいときに正義を説く教会ではなく、
   世界が過ちを犯しているときに正義を説く教会」 である。



革命文化が短命なのは、若者に植えつけたシニシズム精神の逆襲を食らうから。
革命の偶像は革命が大量生産した野蛮人に叩き壊される。
批判理論は誰にでもできるゲームだ。
ジョン・タワーやロバート・ボークに使用された人格攻撃手法は
今や文化戦争両陣営の主要武器となっている。
60 年世代のかつてのシニカルなスローガン
 ―― 「30を過ぎた人間は信用するな!」 ――
は、そのまま彼らに撥ねかえる。
免疫システムの壊れた西洋文化同様、
新生アメリカ文化も無防備な姿を晒している。



スターリンはモスクワに出現したドイツ機甲部隊を見るなり、
ソヴィエト軍が敵の魔手から難なく母国を守るだろうと確信した。
愛国心が母国を救ったわけだ。
一方、アメリカの愛国心は文化戦争の工兵らに破壊されてしまった。
オルブライト、コーエン、バーガーは
対イラク武力行使支援を仰ぎにわざわざオハイオまで出向いたものの、
ジェネレーション X はクリントンの戦争には何の興味も示さなかった ――
ビルと彼のウッドストック仲間が 「ニクソンの戦争」 にそっぽを向いたのと同様に。



「みんな仲良くやれないのか?」。
ロドニー・キングは悲しげに問うた。
彼をめためたに殴りつけた警官隊が白人居住区の裁判で無罪放免を勝ち取り、
ロス暴動が起こったあとに。
確かにそうできたらおんなにいいか。
しかし 「みんな仲良く」 やってはいけない。
悲しいけれどそれが現実だ。
なぜなら、目下われわれは内戦状態にあるから
 ―― 自分は何者なのか、何を信じるのかについて。
抑えようのない衝突である。
文化戦争は宗教戦争と同根だと信じぬ者は考えが甘い。
そのうち和平が仲介されるとの見方は自己欺瞞にすぎぬ。
革命派はいかなる休戦協定も即座に破棄するに違いない。
目指すは絶対権力、旧アメリカ全壊なのだから。



保守派や伝統主義者はファシスト、ナチ呼ばわりされる
なぜなら革命派にとってはそうだから
歴史と英雄に対する攻撃は止まるところを知らない
なぜなら文化革命にとってはそうすることが正義だから



今、神の国の人々に求められることは何か。
子供たちは、悪魔的とまでは言わぬが退廃的文化に浸って育つ。
政府はみずから胎児殺しとみなす行為に税金を投じる。
親はみずからの信仰を害するような学校に子供を行かせねばならない。
学校では、
聖書の教えに沿った神の国創造はやめましょう、憲法違反です、
と教えられる。
これが革命側の提示する和平の価格。
クリスチャンにとってはあまりにも高すぎる。



ポルノ漬けで、同性愛者が結婚を誓い、
キリスト教のシンボルと行事が駆逐された社会に
暮らしたいクリスチャンなどいるわけがない。
物言わぬ大衆にとって政府は合法性を失いつつある
彼らは暴力的でないため暴動は起こさない。
だが虐げられた人々は徐々に国家を敵側とみなし
退廃的文化から脱却する方法を探りはじめた



『風と共に去りぬ』 で、堪忍袋の緒が切れたレッド・バトラーはタラを去る。
震えながら 「どうしろというの」 と叫ぶスカーレットに彼は答える。
「さあね、知るもんか」 と。



われわれは徐々に的がどうなろうと知ったことかと思いはじめている。
とにかくこの結婚生活から抜け出し、ひと息つきたい。
そろそろ離婚し、ドス・パソスの正しさを認めるべきだろうか
 ―― 「なるほど、この国は二分している」



二、三年前、ある新保守主義系雑誌が、
国を愛すと同時にその体制を嫌悪することはできなと論じた。
しかしワシントンは
議会と圧政打破に立ち上がったが英国を憎んでいたわけではない。
ロバート・E・リーも祖国を嫌っていたわけではない
 ―― メキシコ戦にも従軍している ――
ただ体制から自由になりたかっただけだ。
アリス・ルーズヴェルトもチャールズ・リンドバーグも
フランクリン・ルーズヴェルトを忌み嫌っていたが、祖国を愛していたし、
ヨーロッパのような流血の地にしてほしくないと心から願っていた。
国を愛すと同時にクリントン体制を嫌悪することは可能なのだ
そういう国民は無数にいた


          ◇


目 次
(
http://hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2016-08-15 )

日本版まえがき
序として

第一章 西洋の遺言
第二章 子供たちはどこへ消えた?
第三章 改革要項
第四章 セラピー大国はこうして生まれた
第五章 大量移民が西洋屋敷に住む日
第六章 国土回復運動
レコンキスタ
第七章 新たな歴史を書き込め
第八章 非キリスト教化されるアメリカ
第九章 怯える多数派
第十章 分断された国家
著者あとがき
監訳者解説



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