安倍政権誕生に沸くインド
「強い日本はインドの利益」
2013.01.05
(http://sankei.jp.msn.com/world/news/130105/asi13010512010000-n1.htm )
【国際情勢分析】
2012年12月7日夜、首都ニューデリーのインド門で打ち上げられた
日印国交樹立60周年を祝う花火。
日本との関係を重視するインドは、
安倍政権にいっそうの期待を寄せている=インド(岩田智雄撮影)
インドでは、政府もメディアも、安倍晋三首相(58)の就任を日印関係を深化させる好機ととらえ、安倍氏に強い期待を寄せている。
安倍氏を好感する大きな理由の一つは、安倍氏が首相として2007年8月に訪印した際にインド国会で行った演説が、強烈な印象を残したことにありそうだ。
印象深い国会演説
「2つの海の交わり」と題する演説で、安倍氏は、
「太平洋とインド洋は、今や自由の海、繁栄の海として、1つのダイナミックな結合をもたらしている。
従来の地理的境界を突き破る拡大アジアが、明瞭な形を現しつつある」
と主張。
日本とインドの戦略的グローバルパートナーシップをユーラシア大陸の外縁に沿う自由と繁栄の弧の「要をなす」として、日印関係重視を明確にした。
また、「強いインドは日本の利益であり、強い日本はインドの利益」と述べて、インド人の共感を得た。
コロコロと変わる日本の首相と違い、当時も現在もインドの首相であるマンモハン・シン氏(80)は昨年12月26日、安倍首相就任を祝福。
PTI通信によると、シン首相は、インドと日本の戦略的なグローバルパートナーシップの重要性を強調し、安倍氏がこのパートナーシップの重要な考案者だったと指摘した。
そのうえで、日本経済がいっそう繁栄し、日本が安倍氏の指導の下で世界の諸問題で重要な役割を果たすだろうとの自信を表明している。
各紙も称賛
インド各紙も衆院選後、安倍氏の演説を何度も引用して安倍氏を紹介している。
演説は当時、「中国外しだ」との中国の反発を買ったが、親中報道が目立つヒンズー紙でさえ昨年12月19日、「安倍首相誕生」に期待するサンジャヤ・バル元印首相補佐官の寄稿を掲載した。
バル氏は、
「安倍氏は日本で何度も交代してきた首相と同じではない。すぐれた家系と習得した勇気、先見の明を持っている」
と称賛し、安倍氏が演説で、日本の首相として独立インドを初めて訪問した祖父の岸信介氏(1896~1987年)から、インドでの体験を「膝下(しっか)、聞かされた」と述べたことも紹介した。
今後の日印関係については、
「アジアで最も技術的に進歩した経済大国日本は、インドの経済発展を助けられるし、インドは10億人以上の成長市場、そして世界最大の若年層を蓄える国家として日本に市場と人的資源を提供できる」
と指摘した。
ただ、2007年当時、インドにとっての“誤算”は、安倍氏が演説の翌月に首相を辞任してしまったことだった。
やっと手に入る「主菜」
このため、昨年12月17日付のタイムズ・オブ・インディア紙は、安倍氏の辞任を、
「インドは、とてもおいしい前菜の後で、メーンコースを奪われたようだった」
と食事に例え、選挙結果を受けて、
「なかなか手に入らなかった主菜が今になってやって来る」
と伝えた。
また、安倍氏を「気持ちの上でインドとつながっていることで知られる」と紹介。
対インド外交重視の発言を引用し、
「日印関係に大胆な理想を描き、(首相)復帰は両国関係を急速に拡大させる絶好の機会になるはずだ」
との専門家の意見を伝え、日印原子力協定交渉の再開にも期待を示した。
尖閣諸島をめぐる日中対立については、
「中国がアジア・太平洋地域で自己主張を強める中、世界の関心の的がこの地域に移ってきている時期において、安倍氏の中国に対するタカ派的な見解は、インドを害するものではない」
と指摘した。
バル氏もヒンズー紙で、
「安倍氏は先見の明を現実のものにする権限委託を得た」
と結んで日印を軸とした「拡大アジア戦略」の実行を求めている。(ニューデリー支局 岩田智雄(いわた・ともお)
インド
多弾頭長距離弾道ミサイルを開発
2013.02.09
(http://sankei.jp.msn.com/world/news/130209/asi13020901130001-n1.htm )
インドのPTI通信によると、インドのミサイル開発を行う防衛研究開発機構のサラスワット所長は8日、南部バンガロールで記者団に対し、多弾頭の新型長距離弾道ミサイル「アグニ6」を開発中であると明らかにした。
所長は、「設計図は完成した。現在、機械設備の具現段階にある」と述べた。
複数の核弾頭を搭載できるアグニ6は、昨年4月に発射実験に成功した中国全土を射程に収める長距離弾道ミサイル「アグニ5」(射程約5千キロ)よりも、射程は長いとみられる。
複数の小型核弾頭を小さいロケットのようなものに搭載し、次々にミサイル本体から分離させることで複数の目標への同時攻撃を可能にするMIRV能力を持つという。
実際に発射した場合、攻撃力が増すことに加え、迎撃も難しくなる。(ニューデリー=岩田智雄)
KECAPI SULING
Gandrung Gunung
(インドネシアの音楽です)
「田の草とり」。田んぼの稲の間の草をとってます。
前にも何処かに書いた気がしますけど、ヤシの木を、杉の木とかにすれば、そのまま日本の風景。
音楽も日本の演歌などとソックリですね。
東南アジア諸国、「国防軍」に期待
中国進出に危機感
2013.01.20
(http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130130/plc13013009440012-n1.htm )
安倍晋三首相がインドネシアのユドヨノ大統領に「国防軍」保持を表明した背景には、アジア太平洋地域における安全保障環境の劇的な変化がある。
中国の海洋進出の抑止力である米軍が予算削減を余儀なくされる中、同盟関係にある日本の役割強化に期待感が強まっており、首相は将来の課題である憲法改正に触れることで海洋安全保障への長期的な関与を約束した。
インドネシアが面する南シナ海では、南沙諸島をめぐり中国、フィリピン、ベトナムなど6カ国・地域が領有権を争い、中国は昨年、南沙など3諸島を管轄する「三沙市」を一方的に設立するなど「力」による実効支配を強める。
日本も沖縄県・尖閣諸島で、中国による領海侵入、領空侵犯にさらされている。
安倍首相が親日大国、インドネシアで「国防軍」保持を表明したのは、中国によって「力の均衡」が崩されることへの危機感からだ。
自衛隊を国際基準に合致した「国防軍」とする決意を示さなければ、首相が中国を念頭に呼びかける「海洋の法の支配」は裏付けを欠くことになりかねない。
日本政府は当初、「国防軍」保持の表明が、先の大戦の記憶から反発を招くのではないかと懸念した。
だが、ユドヨノ大統領は、「全く賛成だ。何の問題もない」と首相の背中を押した。
現実の脅威は中国であり、日米同盟の強化は国益にかなうと判断したとみられる。
安倍首相が米軍のプレゼンスに資する集団的自衛権の行使に触れたことも、ヨドヨノ大統領に歓迎されたようだ。
12月に北朝鮮の長距離弾道ミサイルの一部がフィリピン東方沖に初めて落下し、北朝鮮が共通の脅威となったことも好意的な反応につながったとみられている。
安倍首相は就任直後に発表した論文で、豪州、米ハワイ、インド、日本を結ぶ「安全保障のダイヤモンド」を形成する戦略構想を明かした。
その中心に位置し、太平洋とインド洋をつなぐ海上交通路(シーレーン)の要衝、インドネシアで国防軍に触れたことで、安倍首相は持論の「戦略的な外交の展開」を具体化したといえる。(加納宏幸、峯匡孝)
安全保障のダイヤモンド。
「ピン」のある所が「グアム」・・・
下のニュースの「パキスタン」は、インドとアフガニスタンの間にあります。
片や増やす。
パキスタンがミサイル実験
核弾頭搭載可能
2013.02.11
(http://sankei.jp.msn.com/world/news/130211/asi13021119000006-n1.htm )
パキスタン軍は11日、核弾頭を搭載可能な短距離弾道ミサイル「ハトフ9」(射程60キロ)の発射実験に成功したと発表した。実験場所は明らかにしていない。
パキスタンは核弾頭が搭載可能で射程の異なるミサイルの発射実験を繰り返している。(共同)
片や減らす。
核弾頭の大幅削減表明へ
一般教書演説でオバマ氏
2013.02.11
(http://sankei.jp.msn.com/world/news/130211/amr13021118560006-n1.htm )
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は11日、オバマ大統領が政権2期目の施政方針を示す12日の一般教書演説で、配備戦略核弾頭の大幅な追加削減方針を表明すると報じた。
演説では具体的な削減数には言及しない見通しだが、ロシアとの新戦略兵器削減条約(新START)で1550発まで減らすことが決まっている核弾頭を、さらに千発強にまで減らすことを目指している。
オバマ氏は「核兵器なき世界」を掲げながらも1期目後半は目立った成果を出せなかった。追加削減により核軍縮進展へ弾みを付けたい考えだ。
同紙によると、オバマ氏は追加削減しても米国の安全保障を脅かすことはなく、国防費圧縮にもつながると判断、米軍も既に了承している。(共同)
日米合同軍事訓練「鉄拳」
尖閣防衛念頭に オスプレイも参加
2013.02.09
(http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130212/plc13021209140002-n1.htm )
離島奪還を想定した日米共同訓練で使用される米軍のオスプレイ
=9日、米カリフォルニア州サンクレメンテ島(共同)U
米海兵隊、海軍と陸上自衛隊が先月下旬から米西部カリフォルニア州で実施中の合同軍事訓練「アイアンフィスト(鉄拳)」に関し、米将校と陸自幹部が11日、同州ペンデルトン海兵隊基地で会見し、訓練の成果をアピールした。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)にも配備された垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの同型機が訓練に初めて参加、東シナ海で挑発活動を強める中国を牽制(けんせい)した。
米海兵隊の第13海兵遠征部隊(司令部・同州ペンデルトン)司令官のテイラー大佐は、
「島嶼(とうしょ)部での作戦に必要な高いレベルの戦術・戦闘訓練を通じ、海兵隊と陸自の連携能力を向上させた」
と説明。
陸西部方面普通科連隊長の國井松司1佐は、
「隊員同士言葉の壁は残るが、意思疎通を密にした戦闘訓練ができた」
などと成果を強調した。
今回の訓練は、中国が領有権を主張して緊張が高まっている沖縄県・尖閣諸島を念頭に、日米混成小部隊による接近戦やオスプレイを使った近接航空支援など、より実戦に近いメニューとなったのが特徴。
訓練は先月15日から今月22日までの約1カ月間、ペンデルトン基地など海岸や砂漠地帯で実施。
陸自は西部方面普通科連隊、米側は第1海兵遠征軍、第13海兵遠征部隊など計約280人が参加した。
MV22のほか、米海軍エアクッション型揚陸艇(LCAC)も参加。
特殊ゴムボートで海から離島に侵入して海岸部に橋頭堡(きょうとうほ)を築く訓練や、陸自のトラックや高機動車をLCACに搭載しての上陸作戦のほか、日米の戦闘員が小隊を組み接近戦で敵陣を制するより実戦的な訓練も行った。
訓練終盤には、陸自隊員がMV22に同乗した訓練も実施し、島嶼防衛、奪還訓練の技能向上を目指す。(ワシントン=佐々木類)
発生は事実と「納得」
米報道官、日本に同調
中国の対応牽制
2013.02.12
(http://sankei.jp.msn.com/world/news/130212/amr13021208020001-n1.htm )
米国務省のビクトリア・ヌランド報道官(AP)
米国務省のヌランド報道官は11日の記者会見で、中国海軍艦艇の射撃管制用レーダー照射について、日本政府から説明を受け、照射が実際に「起きたように見えるということで納得している」と述べ、当初から中国に対して「懸念を明確にしている」と強調した。
中国外務省はレーダー照射を日本政府の「完全な捏造(ねつぞう)」としており、米国が同盟国の日本と歩調を合わせ、中国側の対応を強く牽制(けんせい)した形だ。
ヌランド報道官は記者会見で、新任のケリー国務長官も「日本の施政権を害そうとするいかなる一方的な行為にも反対する」と発言したクリントン長官の考えを引き継いでいると指摘した。
一方で、日中関係の緊張がアジア地域の安定や経済成長を阻害しかねないことに懸念を示し、全ての関係国に「緊張や誤算が生じる可能性を高める行動」を慎むよう求めた。(ワシントン=犬塚陽介)
「動かない証拠を海外に示すのは大事」
石破氏、一定程度の開示必要と指摘
2013.02.12
(http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130212/stt13021214220002-n1.htm )
自民党の石破“ゲル”茂幹事長
自民党の石破茂幹事長は12日午前の記者会見で、中国海軍の艦艇による海上自衛隊護衛艦へのレーダー照射をめぐる証拠開示について、
「『手の内を明かすことになる』という言葉を常套(じようとう)句、ジョーカーのように使うべきでない」
と述べ、一定程度の開示が必要との認識を示した。
石破氏は、「中国が何と言おうと、動かない証拠を海外に示すのは極めて大事だ」と指摘。
「『こういうことがあった』政治の側が現場の意向を踏まえ、(開示を)判断すべきだ」と述べた。
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(1731) それでも地球は回る (2) 安全保障のダイヤモンド
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