世界の原発と地震リスク
カナダ
2011.03.31
(http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2011033102&expand#title )
カナダ、オンタリオ州ティバートンのヒューロン湖岸に建設された
ブルースパワー社ブルース原子力発電所の巨大なタービン建屋。
大規模な装置は原子力とカナダの深い関わりを象徴し、
同原発は北アメリカで最大の出力を誇る。
カナダの年間原子力発電量:
859億キロワット時
人口: 約3400万人(2008年)
密度: 246人/km²
カナダは1944年から原子力計画を開始、1947年に最初の実験炉を建設した。
現在では、18基の商用原子炉で電力の15%を賄っている。
原子力への依存度は人口が集中する東部の州で高い。
首都オタワのあるオンタリオ州ではブルース原発を含む16基が稼働、電力の53%を原子力に頼る。
残りの2基も東部のケベック州とニューブランズウィック州に立地する。
カナダの原発マップ
(Wikipedia )
地震活動が活発な地域は、最西部ブリティッシュ・コロンビア州の太平洋岸だ。
カナダでは今後10年間で9基の原子炉を新設予定だが、同地域が候補地となる可能性は低い。
ブリティッシュ・コロンビア州は詳細なクリーンエネルギー計画を策定し、反原発を方針の1つに掲げている。
だが、東部も地震のリスクから免れているわけではない。
アメリカ、ノースウェスタン大学の地球物理学者セス・スタイン氏によると、1929年11月18日、東海岸にあるニューファンドランド島の南250キロを震源とするマグニチュード7.2の地震が発生、津波に襲われたビュリン半島で28人が死亡した。
カナダで地震による死者が出たのはこのときだけだという。
大西洋岸には原発が1基だけ建設された。
ニューブランズウィック州のファンディ湾北岸に位置するポワン・ルプロー(Point Lepreau)原子力発電所だ。
東部を東北に流れるセントローレンス川沿岸にも地震リスクが存在する。
南岸のベキャンクールにあるハイドロケベック電力公社のジェンティリー原子力発電所をめぐって、福島第一事故の発生以来、政治的緊張が続く。
ハイドロケベックは原子炉1基の運転期間を延長するため20億米ドルの改修を計画したが、反対派から運転停止した場合のコストも算出するよう求められている。
地殻を構成するプレート群
色分けされた領域が一枚のプレートである。例えば太平洋プレートは肌色で示されている。
(Wikipedia )
地震の分布図
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