言いがかりw
日本の原子力
すでに平和的なものではない
2012.06.22
(http://japanese.ruvr.ru/2012_06_22/nihon-genshiryoku/)
日本の国会は、原子力基本法を改正し、国家安全保障の目的で原子力を使用することが可能になった。
これより先、原子力の利用は平和的なものに限られていた。
しかも法改正は原子力だけでなく、宇宙開発に関する法にも関わっており、
平和目的に限るという制限を削除した。
これは日本が宇宙を軍事目的で使用することを可能にするものだ。
今回の法改正は
日本の非核三原則「持たず、作らず、持ち込ませず」とは合致しない。
この非核三原則は60年代に日本が自主的にとった方針であり、
法律ではなく、日本外交の平和的性格を宣伝するためのものだった。
ロシアの専門家、ワレリー・キスタノフ氏は、この背景として、
地域レベルでの安全保障に関する懸念が高まっている
ことがあると指摘している。
-中国は軍事力を強化し、海軍の活動も活発になっています。
また核実験を行っている北朝鮮からの脅威もあります。
日本はそれらの行動が、
アジア太平洋地域を不安定化させ、
地域諸国に直接の脅威を与えるものだ
と考えています。
それゆえに今回のような決定につながったのです。
しかし各国からは日本が軍備拡張に動いているとして
ネガティブな反応が見られることでしょう。
中国および朝鮮半島では
日本は長い間、植民地主義を反省しない侵略者である
と見られていた。
また地域諸国は、
日米安保条約により米国の核の傘が存在することから、
日本自身が防衛力を行使する必要はない
と考えている、とキスタノフ氏は指摘している。
-議会が今回の決定に踏み切ったことは、
日本はすでに米国の核の傘をそれほど当てにしていないことの現われです。
しかも日本はほんの数ヶ月で
自分の核兵器を開発することができるでしょう。
そのために必要な技術的基盤はすべてそろっています。
しかも
日本の原子力産業は非常に先進的なものですから、
核兵器に必要な原料もあるとみて良いでしょう。
また今回の決定は米国の了解のもとに取られたものであることも
考えられる。
ロシア外務省国際関係大学国際研究所の
アンドレイ・イワノフ主任研究員は次のように述べている。
-中国の力と影響力と高まっていることに懸念を持っているのは、
日本も米国も同じです。
ですから、今回の決定は
アジア太平洋地域だけではなく、
世界全体で中国を抑止しようという目論見のもと、米国政府と共に取られたラディカルな方針と見ることもできます。
米国にとっては、
今回の決定が日中関係をさらに複雑化させるものだ
という要素も重要だ。
米国は日本、中国、韓国によるなどの、協力拡大の動きを
自国通貨を使用した自由貿易圏警戒しているからだ。
正しい解説
原子力基本法改正
「こっそり軍事利用へ」
という誤報と、その責任
(原 英史)
2012.06.22
(http://news.biglobe.ne.jp/trend/0622/gad_120622_9436271549.html)
『原子力規制委員会設置法案』が6月20日の参議院本会議で成立した。
もともと、政府は、環境省の部局として『原子力規制庁』法案を提案。
これに対し自民・公明両党が、独立性の高い『原子力規制委員会』法案を提出。
民主・自民・公明の3党協議の結果、自公案に近い形で合意。
その後は、実質わずか4日間で、衆参両本会議で可決成立に至った。
ところが、成立した後の21日になって、東京新聞でこんな見出しの記事が出た。
「『原子力の憲法』こっそり変更
付則で『安全保障』目的 軍事利用への懸念も」
「民主・自民・公明の3党で密室合意」というプロセスに
何となく胡散臭さを覚えていた人たちに、
「やはりそんな陰謀があったか」
と思わせるには十分な記事。
その後、テレビや他紙でも、同様の後追い報道が続いた。
だが、記事の内容は、率直にいって、
ほとんど誤報といってよいぐらいのレベルで、
曲解だらけだ。
1)まず、記事では、
『原子力規制委員会設置法』の「付則」で、
「こっそり」原子力基本法を改正したことが
大問題とされている。
だが、これは別に、「こっそり」とかいった類の話ではない。
もともと、『原子力基本法』には、
「内閣府に、『原子力委員会』及び『原子力安全委員会』を置く」
という規定がある。
今回、
『原子力安全委員会』を廃止し
『原子力規制委員会』を設置する上で、
当然、この基本法も変えないといけない。
こういう場合、
いちいち個別に改正法案を出すのでなく、
付則で改正するのが、ふつうのやり方だ。
2)また、記事では、
原子力利用の目的に「安全保障」が追加されたかのような印象で、
少なくとも読者の多くはそう理解したと思うが、
これは事実と反する。
今回の改正で、
『原子力基本法』第2条の
「原子力利用は平和目的に限る」
という規定は、変更されていない。
いちおう条文で示しておくと、以下のとおり。
<現行の原子力基本法>
(基本方針)
第2条 原子力の研究、開発及び利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、
民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、
進んで国際協力に資するものとする。
↓
<今回の改正後の原子力基本法>
(基本方針)
第2条 原子力利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、
民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、
進んで国際協力に資するものとする。
(注:「原子力利用」は「原子力の研究、開発及び利用」を読み替えただけで同義)
2 前項の安全の確保については、確立された国際的な基準を踏まえ、
国民の生命、健康及び財産の保護、
環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的として、行うものとする。
条文をきちんとみれば、
「原子力利用は平和目的に限る」
という点が何ら変更されていないことは明らか。
第2項を加えたのは、ふつうに見れば、
従来の「基本方針」が“推進”に偏って規定されていたので、
“安全規制”の方針も加えた、
ということだろう。
3)問題は、追加された第2項で出てくる「安全保障」という言葉だ。
これは、条文から明らかなとおり、
「安全の確保」(安全規制)
に関する話だ。
つまり、安全規制を行う上で、
「国民の生命、健康及び財産の保護」「環境の保全」
とともに、
「安全保障」を目的とし、
例えば
核物質が他国に流出して軍事利用される危険性などにも
きちんと目配りして規制する、
といった文脈だ。
これは、何らおかしなことではない。
「原子力利用の目的」は第1項、
「安全規制の目的」は第2項
と書き分けてある以上、この部分をどう引っ繰り返して読んでも、
「安全保障を目的とする原子力利用」
とか
「軍事利用の懸念」
とかにはつながらない。
ちなみに、この「安全保障」という言葉は、
今回の改正法で、付則ではじめて出てくるわけでもない。
『原子力規制委員会』設置法の第1条に、
「(原子力規制委員会は)
国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全
並びに我が国の安全保障に資することを目的とする」
と、全く同じことが書いてある。
東京新聞の記事は、
「修正協議で、付則のわかりにくいところに、こっそり『安全保障』という語をもぐりこませた」
と言いたげだが、
もともとの自公案で、初っ端に堂々と「安全保障」と書いてあるのだから、
問題提起が必要と考えるなら、もっと早く指摘しておけばよかっただろう。
以上のとおり、今回の報道は、相当程度、誤解に基づくもの
(あるいは、誤解でないとすれば、分かっていながら、わざと批判を目的としたもの)
でないかと思う。
だが、誤解を非難することが本稿の意図ではない。
むしろ、誤解を招いた側の問題が重大だ。
つまり、民自公3党の水面下の修正協議で話をつけ、
合意ができたら国会では短時間の審議で一気に成立、
というプロセスだ。
原子力規制のあり方という、国民にとっての重大問題である以上、
3党合意ができたら良しというのでなく、
修正後の法文について、
公開の国会審議の場で、もっとしっかり時間をかけて議論すべきだったのでないか。
そうすれば、こうした誤解も、成立に至る前に解消できたはずだ。
同様のことが、『一体改革法案』でも起きかねない状況であるだけに、問題指摘しておきたい。
原英史(はらえいじ)
政策工房代表
1966年東京生まれ。東京大学法学部卒、米シカゴロースクール修了。
1989年通商産業省入省、
2007年から安倍晋三、福田康夫内閣で渡辺喜美・行政改革担当大臣の補佐官を務める。
2009年7月に退官後「政策工房」を設立。政策コンサルティングをスタート。
近著に『官僚のレトリック』(新潮社) 。
ということで、こういうのを何とか言うことわざがあった気がする・・・つまり、「安全保障」と聞いただけでジンマシンが出来る過敏症のヤカラがいるってことですね。フラッシュバックみたいなものでしょう、たぶん。安保反対!!アメリカ出て行け!!1960年w爆
と笑っていられないのが、冒頭のロシアのヴォイス。なんと、日本人のフォロワーがいっぱいいるんですね\(◎o◎)/!
そしてブログなどで二次、三次と発信されていく。
メモっておくのを忘れたので、どこに書いてあったのか探せないのですが、安保闘争は分かるとしても、成田空港のあそこまでの過激な反対運動が、イマイチ分からなかった理由を、示唆するものがありました。
あれも安保闘争と同じで、ソ連のコミンテルンあたりの策略で動かされた、例の“役に立つ馬鹿”の人たちの行動だったのですね。成田空港はアメリカの軍事基地になるゾ!!な~んて吹きこまれて(操られて)本気になった。
あれから半世紀も経ってるし、冷戦終結からだって20年以上になるのに、未だ、革命を夢見てアメリカだけが敵だと教え込まれたDNAがウロウロしている。ゴキブリみたいなもので、ちょっと薄暗がりには必ずいると思った方がいい(笑)。バルサンでも焚いときましょうね。
さてこの、日本の中の安全確保w
なんでスピーディにコトが進んじゃったかというと、今までは東電なんかにくっついていた見張り番を、独立した外部からのものにする、というのが1つ。そして、より強固な安全対策。それは早急に決める必要があったし、国民もそれを強く望んでいたからですね。
前の記事で、『民主主義ってなんだろう?』というのを書きましたが、あなたが選んで国会に送り込んだ議員は、あなたの代理、です。その、あなたの代理に全てを任せて託した以上、「どれ、どんな風に決まったのよ?見せてみろ!」と、いちいち、チェックする必要はないんじゃないでしょうか?
だからこそ、テレビが言っただの、新聞に書いてあっただの、あの人がこう言ってただのという、いい加減なものを信じて投票したりしないように、日頃から鍛えておきましょうね。
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(1505) 役に立つ馬鹿。Part-3w
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