『正論』 2012年5月号より
歴史捏造への反撃
「日本は自衛のために戦った」
マッカーサー証言を取り上げた
都立高校教材の衝撃
自虐史観払拭への大きな一里塚
野田 数
そんな中でも、画期的な改定がありました。
いわゆる「マッカーサー証言」を新たに掲載したことです。
改訂版には
「日本はなぜ戦ったのか」
というページが新設され、その中に
【ハル=ノートとマッカーサー証言】
という項目が設けられています。
詠み上げます。
「ハル=ノート(合衆国および日本国間協定の基礎概略)とは、
1941年(昭和16年)11月26日、日米交渉のなか、
アメリカ国務長官ハルが、日本に示したアメリカによる最終提案で、
中国・仏印からの無条件撤退、
満州国政権の否定、
日独伊三国同盟の廃棄など、
満州事変以前の状態に戻すことを要求した、
この内容は、日本にとって最後通牒に近いもので、
日米開戦は不可避な状況となり、12月1日の御前会議で開戦が決定した。
このハル=ノートの原案を作成した
財務相特別補佐官のハリ―・ホワイトは、
ソ連のスパイの疑いがあるとして非米活動委員会に出席しており、
作成に関してソ連が関わっていたとする意見もある。
また、連合国軍最高司令官であったマッカーサーは、
戦後のアメリカ議会において、
日本が開戦したことについて
『in going to war was largely dictated by security』
と証言しており、
この戦争を日本が安全上の必要に迫られて起こしたととらえる意見もある。
八木秀次
英文部分は、
「日本が戦争に駆り立てられたのは、主に安全保障上の理由からだった」
「自衛のためだった」
と訳されます。
日本の弁明論、自衛戦争論であり、「悪しき侵略国家である日本が太平洋戦争を起こした」という東京裁判史観、日本唯悪史観を、真っ向から否定する内容です。
この証言を取り上げることは、自虐史観一辺倒だった歴史教育を改善する大きな一里塚になると思います。
証言は、朝鮮戦争中に国連軍司令官や連合国軍総司令部(GHQ)司令官など極東でのすべての公職を解任されたマッカーサーが、1951年5月3日、米上院軍事外交合同委員会の聴聞会で行いました(該当部邦訳を本稿末尾に収録)。
日本を糾弾した東京裁判の責任者だったマッカーサー自身が、日本が対米開戦に踏み切ったのには正当な理由があったと明言したわけですから、歴史学者や国際法学者が百人、二百人と束になって主張するよりも説得力があります。
野田 数
教材には触れられていませんが、マッカーサーはこの聴聞会で、こうも述べています。
「過去百年間に、太平洋地域でわれわれが犯した最大の政治的過ちとは、共産勢力を中国で増大させたことであるというのが、私の個人的な意見である。
(中略)
これは根本的な問題であり、次の百年間に、代償を払わなければならないだろう」
と。
ベトナム戦争や、今なお続くアジアでの冷戦、中国の軍事的台頭をみると、アメリカが「百年間」代償をはらうことになるというマッカーサーの見通しは、当たっていたわけですが、「共産勢力を中国で増大させた」政策の一つが、中国大陸に満州国と言う、共産主義の防波堤を築いた日本との戦争だったことは明らかです。
朝鮮戦争で共産主義の脅威に直面したマッカーサーが、戦前の日本の立場を理解したことが、「日本自衛戦争論」証言につながったと指摘されています。
八木秀次
ハル=ノートの原案を、ソ連のスパイだったホワイトが作成したことを書き込んだことも、かなり画期的ですね。
「疑い」と書かれていますが、ソ連の暗号通信の傍受・解読記録である「ヴェノナ」文書が、1995年に公開され、その研究が進んだ結果、ホワイトがソ連のスパイだったことが証明されたと言われています。
では、そのホワイトを通してハル=ノートの作成にソ連が関わっていたとしたら、それが何を意味するのか。
日米開戦を望むソ連の思惑があったということです。
ソ連は当時、ドイツに侵攻され、されに満州の日本軍に攻め込まれたら、崩壊する可能性が高く、日本軍をアメリカと戦わせる必要に迫られていました。
日本国内にも、日本とアメリカを戦わせて、社会主義の祖国ソ連を、防衛しようとした赤色スパイがいました。
元朝日新聞記者で、昭和16年10月に摘発され、死刑となった尾崎秀美がそうです。
参照: 尾崎秀美
Wikipedia>
猪瀬直樹
ただ、日本が対米開戦を決定した直接のきっかけは、実はハル=ノートじゃないんだよね。
『昭和16年夏の敗戦』(中央文庫)に書いたけれども、総力戦研究所という、首相直属機関に集まった若きエリート官僚たちが、昭和16年夏、あらゆるデータを用いた机上演習で、日本は対米戦争に必敗するという結論を出した。
にもかかわらず、同年10月23日から11月1日(正確には2日未明)にかけての大本営・政府連絡会議で、開戦が決まった。
開戦反対派を黙らせたのは、何もせずに禁輸措置を受け続けるよりも、南方を占領してアメリカと戦争をしたほうが石油は「残る」という、企画院の報告だったんだけれど、実は辻褄を合わせた数字だった。
アメリカがハル=ノートを提示したのは11月26日だから、それ以前に開戦は決まっていた。
八木秀次
企画院には、社会主義からの転向者が多数在籍していました。
当時の知的エリート層には、転向者、偽装転向者が大勢いて、ソ連を防衛するため、日本を対米開戦へと導き、さらに戦禍に乗じて日本の赤色革命を目論む者もいたという説もあります。
アメリカでは、ヴェノナ文書の公開で、当時の政府内に多数のソ連スパイが潜り込んでいたことが明らかになり、その事が、アメリカの外交・安全保障政策にどのように影響を及ぼしたのかという研究が進んでいます。(※このブログでも、それに触れた部分があちこちに書き散らしてあります(^^;)
ハル=ノートの作成過程も含めて、社会主義・共産主義勢力が、第二次世界大戦で果たした役割が解明されされはじめているんです。
少なくとも、日米を戦わせようとした彼らの工作があったことは、日本だけに戦争の責任を負わせてきた東京裁判史観の、誤りを示していると言えると思います。
野田 数
ホワイトがソ連のスパイである「疑い」の根拠として、「非米活動委員会に出席」したことが挙げられています。
ソ連のスパイを調査した冷戦下の非米活動委員会は、左派リベラル勢力が「赤狩り」と呼んで糾弾し続けてきました。
ヴェノナ文書によって委員会の意義がようやく証明されたわけで、「まじめな先生たち」が、ホワイトを「赤狩り」の被害者だったなどと誤った文脈で教えないように願いたいです。(私☚ひたすら笑う)
八木秀次
マッカーサー証言を公教育で紹介することの意義は、まさに語り尽くせません。
今後、公教育にこの動きが広まり、社会全体に証言内容が普及すれば、戦後の長きにわたって我が国を歪めている自虐史観は一掃されるでしょう。
野田 数
憲法改正の原動力にもなり得ますよ。
八木秀次
自衛隊も普通の軍隊とすることができるし、首相も堂々と靖国神社に参拝できる。
中国や半島への贖罪・謝罪外交、弱腰外交もなくなるでしょう。
何より、若い人たちが日本という祖国に誇りを持てるようになるのが嬉しいですね。
野田 数
日本青少年研究所が平成17年に行った高校生の意識調査で、「自分の国に誇りをもっている」と回答したのは、アメリカで70%、中国では80%に及んだのに、日本では50%に過ぎませんでした。
日本の高校生の割合が低いのは、自虐史観教育の影響だと指摘されています。
八木秀次
と、夢は大きいのですが、実は、日本教育再生機構が関わっている育鵬社版中学校歴史教科書でも、今年(2012年)4月からの使用分に、マッカーサー証言を掲載しようと検定申請したところ、文部科学省から、
「外交問題になる」
「削除しないと合格させない」
と言われ、悔し涙をのみました。
東京都が突破口を開いてくれたわけですから、一般教科書にも掲載されるよう、粘り強くやっていきたいと思います。
歴史の教訓は につづく
「自虐史観」なんていう言葉を私が知ったのは、つい数年前のことであり、そんものは何処から湧いて来たのか?!!、ということが一番の興味ですwww
検索して見ると、やっぱりねぇという、1970年前後の学園紛争時代あたりらしい。
当時は、あんな闘争をやってる連中なんてのは「アカだ」「共産党だ」と、白い目で見られ、後ろ指を指され、陽のあたる表通りを普通には歩けなかった、ということを知って下さいw
普通の日本人、普通の大学生、普通の高校生などは、今現在の日本人と同じで、TVニュースなんかを見ると、一応、「スゲエことやってんよ~」とか言ってはいても、それ以上でもなく、それ以下でもなく、大学にバリケードが張られると、その学校の学生の大半は、「やったあ\(^o^)/休講だあ!!」と、遊びに出掛けちゃったりしていたのです。
しかしあれも、一瞬のハシカみたいなもので、闘争!!とか騒いでいた連中も、ごくごく一部のマニアックタイプを除いて、ほとんどの学生たちは直ぐに普通の日本人になってしまい、当時はまだ大学進学率なんてのも3分の1くらいかなあ・・・もっと少なかったかな? そんなくらいなので、一応(笑)、大学出身ということで、そこそこの会社なりなんなりに就職したのです。
が、しかし、気の利いた人たちは、本を書いたり、歌を作ったり、映画を撮ったり、絵を描いたりするワケですよね。中には政治家になった人たちも、いますねぇwww
そうなると、大学時代にちょっとハシカをやったけど、あとは普通に恋愛して、普通に会社に勤めて、普通に家庭を持って、現在に至る。なんて物語よりは、あの、暑かった夏・・・なんてものの方が、断然、人々の興味・関心を引きますからね。内ゲバ殺人なんていったら、あなた、なまじっかの殺人ドラマよりも凄まじいですし、警察とか政府とか、はては日本や世界まで悪者にしたストーリーなんてのは、地球征服X星人なんていうSFよりも現実的ですwww
昨年の東日本大震災でさえ、あれだけって、どれだけか、おそらく知らないんじゃないかという規模の地震を、マジで人工地震だと信じ切っちゃてる人が、未だにいますからね。その方がよっぽど信じられませんけど(笑)、平平凡凡よりは、自分に被害が及ばない限りは、大事件とか、大悲劇とか、そういうのがあった方がいい、あればいい、あったんだよ、あるんだよというものに夢中になる人ってのは、意外と多い。
そういう人たちというのは、一人でこっそり楽しむよりも、そこいらじゅうに振れ回って、騒ぎが大きくなれば大きくなるほど、わくわくするタイプですから、もう、た~~いへん\(◎o◎)/!になっちゃったのが、1970年頃から40年後の、今、だと思います。
ちょっと冷静に考えてみて下さい。
日華事件、と私の父は言ってまして、あれも最初は単なる事件だったものが、朝日新聞やら毎日新聞やらの煽りよろしきを得て、日華事変に昇格。やがて日中戦争なんてものになっちゃってますけど、あれって、いきなり突然、日本が中華人民共和国に殴り込みをかけたんですか?
大体、当時は「中華人民共和国」なんて、無いしwwwと遊んでないで、真面目に行くと、あれは“その前”があるんです。そして“その前”の、そのまた前があるんです。
遡って、ここらあたりをスタートにしようかな、というのが、16世紀あたりからの、ヨーロッパ各国の大航海時代。
ここで、うぉ(>_<)?と思った人はいるかなあ・・・先日、発表されましたね、太陽活動の異変。太陽磁場は北半球がマイナスで、南半球がプラスだったかな、反対かな? ともかく、そうなっているのが、周期的に反対になるのだそうです。どっちかが重くなっちゃうのかもね。
ところがここで、北極の方だけ変わって来ているのに、南極の方は変わり方が遅いという現象が起きているそうで、そうなると、その影響を受けた地球は、16世紀以来の寒冷化になるかも知れない、という発表です。
私はずっと、ヨーロッパの大航海時代は、ルネッサンスから始まる産業革命によって様々な機械などが発達しましたが、航海術も発達して、それで遠くへ出かけられるようになったことが大きい、と思っていたのですけれど、ひょっとするとそうではなく、大寒波による凶作で、飢饉が起きて、食い物を探しに旅立ったのかも知れませんねぇ・・・
このあたり、歴史を調べてないので、あくまでも、私のロマンの範囲ですから、ヨロシクw
でもって、ヨーロッパ各国が、アジア圏においても、あっちこっちを食い荒らしてました、日本ではまだ江戸時代にあたる頃に。
その前の歴史においても、中国大陸や朝鮮半島は、大々的にはモンゴルの国になっています。小さくは、いちいち覚えてらんないわ!というくらい、あっちの民族の国になったり、こっちの民族の国になったり。
中国大陸だけに限れば、日本が満州(中国大陸の東北部)に進出した時は、今の中国共産党の漢民族ではなく、満州民族の「清国」でした。そして香港はイギリスに100年契約でタダ貸し。上海などは「租界」といって、欧米各国が出張所を建設して、清国は自分の国土でありながら、自由に出入りが出来ない区域になっていました。
『北京の55日』という映画がありますが、北京も租界になってました。
インドはイギリス領であり、インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジアあたりはフランス領でした。オランダもどっか持ってたわね?スペインは南米が主体だし・・・覚える気が無いです(>_<)
でもって、そこいらじゅうがゴチャゴチャだから、当然、第一次世界大戦が始まっちゃうし、それが尾を引いて、第二次世界大戦が始まっただけなのに、なんで日本だけ、ああだ、こうだ、言われなきゃなんないの?
しかも、諸外国では自分とこもそうだったから、別に何も言ってないのに、なぜか、日本人が日本を責めている。すっごいヘンだと、思いませんか?
極東軍事裁判? あれって国際的な正規の裁判じゃないですよ。だから“極東”ってなってるじゃないですか。アメリカは自分とこの落ち度だから訂正しないけど、日本国としては無効にしてますしね。「戦犯」なんてものも、国会で正式に赦免されています。だからこそ、その後、戦犯の一人だった岸信介なんかも総理大臣になったりしてるじゃないですか。
そういった、全体的なものが見れないというのが、日本人の大いなる特徴ですね。千年以上の稲作民族の習性なのか、足元の稲の苗のひと束しか見ようとしない。だから「自虐史」なんてものを放られると、それを田んぼに植えちゃったりするんでしょうねぇ・・・
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(1431) 「マッカーサー証言」が改訂版に ◇ 自虐史観払拭への大きな一里塚
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