※火星の動きについて、詳しくは「天文の基礎知識:外惑星の動き」をご参照ください。
ぐずついたお天気が続きます。早い年だと〔菜種梅雨〕という、黄色い菜の花が咲く頃に、梅雨に似た長雨が続いて、春の農作業の準備をしてくれますが、こう寒いと、それとは違うよなあ・・・と首をかしげてしまいます。
菜種梅雨は、桜が咲く頃とも重なるので、〔花冷え〕なんて言葉もありますけど、桜、咲いてないし!!
それでも晴れ間から空がのぞく地方もあるらしく、地震雲の話題などもありますが、当地はずっと灰色一色なので、空を見上げる気にもならないでいましたから、すっかり忘れていた、火星\(^o^)/
先日、かなり赤い星が見えたので、やあ、火星がやけに赤いなあ・・・と、調べてみようと、その時は思ったのに、次の日あたりから雨続き。もう、私の頭の中にはありません^^;
その情報が、意外なものから目に入りました。そうです、太陽フレアの件です。
なにやらTVニュースでも報じたそうで、イギリスのBBCネットニュースにも載ってますし、世界中が関心を寄せているらしい、5年ぶりの強い放射線という太陽フレア。
それを先にアップしたいところですが、それは昨日のニュースで、その2日前の、3月6日。火星が最接近をしたものから行きます。
【特集】 2012年 火星接近
http://www.astroarts.co.jp/special/2012mars/index-j.shtml
地球のすぐ外側の軌道を回っている
太陽系の第4惑星、火星が
3月6日に最接近となります。
2年2か月ごとの地球との接近も、
今回は1億kmを超える小接近です。
それでも春の夜にひときわ明るくオレンジ色に輝きます。
2年2か月ごとに地球に接近する理由
火星の公転周期(太陽の周りを1周する期間)は、約687日です。
火星が太陽の周りを1周する間に、地球は約2周します。
この公転周期の違いから、
2つの惑星は
約2年2か月ごとに隣り合わせとなり、
距離が近づきます。
ただ、
火星の歪んだ楕円軌道のために
接近する距離がその年により変わります。
大接近のときには6000万km、
小接近のときには1億kmも離れることになります。
今年は小接近
左:2003年の大接近時の火星、右:2010年前回の接近時の火星。
今回の最接近時には、右の火星くらいの大きさになります。
2003年の火星大接近以来、地球との接近距離は徐々に離れ、
今年は
最接近時でも1億0078万kmの距離がある小接近となります。
次回の接近からは距離も近くなっていき、再び大接近に向かいます。
2003年の大接近のときには、
火星の視直径は約25秒角にもなりましたが、
今回の視直径は最大でも13.9秒角にしかなりません。
この火星の模様を観察するためには、
口径がなるべく大きく倍率のかけられる天体望遠鏡が必要になります。
公開天文台や望遠鏡のあるプラネタリウムで
最接近のころに開催される観望会に参加するのもよいでしょう。
空の条件がよければ
小さいながらも
オレンジ色の表面に黒っぽい模様や白く輝く北極冠が見られるかもしれません。
3月 最接近のころ
2012年3月6日
地球と火星が最接近する日の火星。しし座のおなかのあたりにある。
3月6日の最接近のころ、火星の位置は、しし座のおなかのあたりです。
このころの火星の光度はマイナス1.2等と
小接近といえどもとても明るく、
特徴的なオレンジ色の輝きを放つため、
その存在にはすぐに気が付くでしょう。
4月中旬 レグルスに近づく
2012年4月中旬の火星とレグルス。
夜8時ごろには南の空の高いところに見える。
円は双眼鏡で見える範囲(視野7度)を表している。
2月から4月にかけて、しし座のおなかあたりを逆行していた火星は、
4月中旬に留(逆行が終わり順行に戻るときの止まったように見える位置)となりますが、
そのころ、しし座の1等星レグルスに近づきます。
火星はマイナス0.4等とまだまだ明るく、青白いレグルスとの色の対比が美しいでしょう。
8月中旬 土星とスピカに接近
2012年8月15日
土星、火星、スピカが一直線に並び、
視野7度の双眼鏡の視野に収まる。
8月21日と22日には月も近づく。
夏になると、火星はしし座からおとめ座に移ります。
そして、8月中旬には、
土星とおとめ座の1等星スピカの間に割って入るように接近します。
夕方から夜の早いうちに西南西の空に見えます。
火星は1.1等と少々暗くなっていますが、
1等星が3つ接近する姿は壮観でしょう。
それぞれの星の色にも注意して見てください。
8月21日と22日には月も近づきます。
モバイルツールで探してみよう
火星が今、どの方向にどのくらいの高さで見えているのか、
手軽に調べられるのが、
ニンテンドーDS用ソフト「星空ナビ」や
iPhone用アプリ「iステラ」などの
モバイルツールです。
方位センサーや電子コンパスで
火星が見える方向までナビゲーションしてくれるだけでなく、
周りの星や星座の名前がわかったり、
日時を変更して火星が動いていく様子を確かめたりできます。
ということで、地震をきっかけに、
雲や太陽など、空を見上げるようになった人がたくさんいるようですが、
そういった初心者(?!)でも、
ひときわ赤い火星は直ぐに見つけられると思います。
日食や月食などのように、その日だけ、というのではなく、
観測期間が長いですから、夜空が晴れたら、是非、楽しんで下さい。
↧
(1365) 3月6日。火星が最接近しました!! (宇宙3連発)
↧