*時事ニュース オンライン* | 2018.03.06
八代弁護士
「文書があるという立証責任は朝日新聞にある」
「文書をだせだせと言ってるが
僕には文書があるのかないのかわからない」
森友文書「書き換え」
安倍退陣で勢いづく朝日新聞の責任
田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)
(http://ironna.jp/article/9102 )
朝日新聞の2018年3月2日付紙面
また、森友学園問題である。
3月2日付朝日新聞が、
学校法人森友学園(大阪市)との取引に関する決裁文書を
財務省が書き換えたという疑惑を報道した。
国会では野党がすぐに追及し、
財務省側も
大阪地検の捜査を妨げないという一定の条件を勘案して
調査の検討を約束した。
この「書き換え」問題は
たちまち朝日新聞と野党、その支持者たちを
勢いづけたようだ。
例えば、朝日新聞は
立憲民主党の枝野幸男代表の「国家や社会がぶっ壊れる」という発言を
大きく取り上げている。
枝野氏の認識では
「書き換え」から一歩進んで
「改ざん」ということになっているらしい。
また政治家や識者の何人かは、
「書き換え」の責任は安倍晋三首相にあり、
責任を取って退陣すべきであるとも主張している。
ところで素朴な疑問だが、
なぜ朝日新聞は
記者が「確認」したという、問題文書自体を
画像などで開示しないのだろうか。
2日付紙面では、
国会議員に昨年開示された文書の写真が
掲載されただけである。
そもそもこの
国会議員に開示された文書を「文書A」とし、
朝日新聞の記者が確認したというものを「文書B」とすると、
文書Aと
文書Bの
どちらが元であるかも実際のところ分からない。
朝日の記事を素直に読むと、
文書Bがオリジナルのようで、
それから文書を「書き換え」たものが
国会議員に開示された文書Aのように思える。
だが、
文書Aがオリジナルであり、
文書Bが書き換えられた可能性は
どうして排除されたのだろうか。
また、そもそも「書き換えられた」という表現自体が
かなり慎重である。
先の枝野氏のように「改ざん」という言葉を
あえて回避している印象も受ける。
もちろん慎重であることは、
この森友学園問題においても、
ジャーナリズムとしていい姿勢といえる。
それでも、本当に慎重だったのかどうかには疑問符もつく。
今後、文書Bそのものの画像が出てくるかもしれないが、
朝日新聞は少なくとも
文書Aと
文書Bを
同時に紙面に掲載すべきではなかったろうか。
ひょっとすると、
読者に対して今後の注意を引くための
戦略なのかもしれない。
だが、過去に朝日新聞は
少なくとも「モリカケ問題」で
読者を誤認させかねない報道を
2回行っている。
「誤認させかねない」としたが、実際誤認した人も多かったろう。
一つは、いわゆる加計学園についての「総理のご意向」報道である。
インターネットでも読めるが、
新聞に掲載された文書はなぜか周囲にぼかしが入っていて
読みづらい。
しかも、記事の見出しである「総理のご意向」は、
そのぼやけてよく見えない部分に記載されているように、
「『国家戦略特区諮問会議決定』という形にすれば、
総理が議長なので、
総理からの指示に見えるのではないか」
という個所と合わせて読むと、
かなり違った印象になるだろう。
総理の指示ではないが、
総理の指示のように官僚たちが勝手に動いた
ともとれるからだ。
だが、この記事だけではないが、
加計学園の獣医学部新設に
安倍首相自らが積極的に関与したかのような印象が当初広まった。
だが、因果関係はいまだに一切立証されていない。
もう一つは、
森友学園が新設しようとした小学校の名前が
「安倍晋三記念小学校」であるという報道である。
朝日新聞の取材に応じた
森友学園前理事長、籠池泰典氏の発言によるものだったが、
開示された小学校の設置趣意書に記されていた新設小学校は
「開成小学校」であった。
しかも、首相や昭恵夫人の名前も一切記載されていなかったのである。
その後、国会で安倍首相自身が何度も朝日新聞を批判している論点にもなった。
激しい政治的対立の論点になっているものに対して、
一方の当事者の発言を
裏付けもとらないまま掲載すること自体、
やはり朝日新聞は批判を免れることはできないだろう。
この2点だけを挙げただけでも、
モリカケ問題に関する朝日新聞の報道は、
個人的には慎重に読まざるを得ない。
もっとも、率直に言って、筆者はどの新聞の報道も、
特に政治や経済問題については、
そのまま真に受けないことにしている。
今回の報道も先に指摘したように、
その朝日記者が確認したという文書Bを
文書Aとともに掲示すべきだった。
今のままではこの記事をもとに何を正せばいいのかわからない。
ただ、財務省の文書「書き換え」が実際に行われ、
それが社会的に批判されるべきものだとしよう。
念を押すが、これは現段階であくまで仮定の話である。
その前提であれば、問われるべきは、
近畿財務局という一地方部局の担当者、
それに加えて公的データや資料の保管・廃棄ルールに
すでに不備が見つかっていて、
さらに仮の話としての「書き換え」問題が発生した
財務省の責任である。
公有地をめぐる交渉ミスは批判されるべきだが、
犯罪とは言えないだろう。
しかし、公文書の管理の問題はそれとは異なる可能性がある。
国家的な損失にこれからも直結する問題になるからだ。
それを踏まえても、
今回の安倍政権退陣ありきの論調は、
「文書の書き換え」と安倍首相の責任との
因果関係が不明な議論にとどまっている。
安倍政権を批判するなら
経済政策を含めて、
いくらでもまともな手法があるだろう。
消費増税のスタンスをいまだに採用していることがその典型だ。
他方で、財務省などの官僚たちの問題を追及するのは
正直いい機会だと思っている。
それぐらいの成果がないと、
「安倍退陣」という政治的目的に
延々と振り回されてきた国会で
浪費された時間が報われないからだ。
2018年3月、森友学園問題の真相解明などを求め、デモ行進する参加者
安倍退陣で勢いづく朝日新聞の責任
田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)
(http://ironna.jp/article/9102 )
朝日新聞の2018年3月2日付紙面
また、森友学園問題である。
3月2日付朝日新聞が、
学校法人森友学園(大阪市)との取引に関する決裁文書を
財務省が書き換えたという疑惑を報道した。
国会では野党がすぐに追及し、
財務省側も
大阪地検の捜査を妨げないという一定の条件を勘案して
調査の検討を約束した。
この「書き換え」問題は
たちまち朝日新聞と野党、その支持者たちを
勢いづけたようだ。
例えば、朝日新聞は
立憲民主党の枝野幸男代表の「国家や社会がぶっ壊れる」という発言を
大きく取り上げている。
枝野氏の認識では
「書き換え」から一歩進んで
「改ざん」ということになっているらしい。
また政治家や識者の何人かは、
「書き換え」の責任は安倍晋三首相にあり、
責任を取って退陣すべきであるとも主張している。
ところで素朴な疑問だが、
なぜ朝日新聞は
記者が「確認」したという、問題文書自体を
画像などで開示しないのだろうか。
2日付紙面では、
国会議員に昨年開示された文書の写真が
掲載されただけである。
そもそもこの
国会議員に開示された文書を「文書A」とし、
朝日新聞の記者が確認したというものを「文書B」とすると、
文書Aと
文書Bの
どちらが元であるかも実際のところ分からない。
朝日の記事を素直に読むと、
文書Bがオリジナルのようで、
それから文書を「書き換え」たものが
国会議員に開示された文書Aのように思える。
だが、
文書Aがオリジナルであり、
文書Bが書き換えられた可能性は
どうして排除されたのだろうか。
また、そもそも「書き換えられた」という表現自体が
かなり慎重である。
先の枝野氏のように「改ざん」という言葉を
あえて回避している印象も受ける。
もちろん慎重であることは、
この森友学園問題においても、
ジャーナリズムとしていい姿勢といえる。
それでも、本当に慎重だったのかどうかには疑問符もつく。
今後、文書Bそのものの画像が出てくるかもしれないが、
朝日新聞は少なくとも
文書Aと
文書Bを
同時に紙面に掲載すべきではなかったろうか。
ひょっとすると、
読者に対して今後の注意を引くための
戦略なのかもしれない。
だが、過去に朝日新聞は
少なくとも「モリカケ問題」で
読者を誤認させかねない報道を
2回行っている。
「誤認させかねない」としたが、実際誤認した人も多かったろう。
一つは、いわゆる加計学園についての「総理のご意向」報道である。
インターネットでも読めるが、
新聞に掲載された文書はなぜか周囲にぼかしが入っていて
読みづらい。
しかも、記事の見出しである「総理のご意向」は、
そのぼやけてよく見えない部分に記載されているように、
「『国家戦略特区諮問会議決定』という形にすれば、
総理が議長なので、
総理からの指示に見えるのではないか」
という個所と合わせて読むと、
かなり違った印象になるだろう。
総理の指示ではないが、
総理の指示のように官僚たちが勝手に動いた
ともとれるからだ。
だが、この記事だけではないが、
加計学園の獣医学部新設に
安倍首相自らが積極的に関与したかのような印象が当初広まった。
だが、因果関係はいまだに一切立証されていない。
もう一つは、
森友学園が新設しようとした小学校の名前が
「安倍晋三記念小学校」であるという報道である。
朝日新聞の取材に応じた
森友学園前理事長、籠池泰典氏の発言によるものだったが、
開示された小学校の設置趣意書に記されていた新設小学校は
「開成小学校」であった。
しかも、首相や昭恵夫人の名前も一切記載されていなかったのである。
その後、国会で安倍首相自身が何度も朝日新聞を批判している論点にもなった。
激しい政治的対立の論点になっているものに対して、
一方の当事者の発言を
裏付けもとらないまま掲載すること自体、
やはり朝日新聞は批判を免れることはできないだろう。
この2点だけを挙げただけでも、
モリカケ問題に関する朝日新聞の報道は、
個人的には慎重に読まざるを得ない。
もっとも、率直に言って、筆者はどの新聞の報道も、
特に政治や経済問題については、
そのまま真に受けないことにしている。
今回の報道も先に指摘したように、
その朝日記者が確認したという文書Bを
文書Aとともに掲示すべきだった。
今のままではこの記事をもとに何を正せばいいのかわからない。
ただ、財務省の文書「書き換え」が実際に行われ、
それが社会的に批判されるべきものだとしよう。
念を押すが、これは現段階であくまで仮定の話である。
その前提であれば、問われるべきは、
近畿財務局という一地方部局の担当者、
それに加えて公的データや資料の保管・廃棄ルールに
すでに不備が見つかっていて、
さらに仮の話としての「書き換え」問題が発生した
財務省の責任である。
公有地をめぐる交渉ミスは批判されるべきだが、
犯罪とは言えないだろう。
しかし、公文書の管理の問題はそれとは異なる可能性がある。
国家的な損失にこれからも直結する問題になるからだ。
それを踏まえても、
今回の安倍政権退陣ありきの論調は、
「文書の書き換え」と安倍首相の責任との
因果関係が不明な議論にとどまっている。
安倍政権を批判するなら
経済政策を含めて、
いくらでもまともな手法があるだろう。
消費増税のスタンスをいまだに採用していることがその典型だ。
他方で、財務省などの官僚たちの問題を追及するのは
正直いい機会だと思っている。
それぐらいの成果がないと、
「安倍退陣」という政治的目的に
延々と振り回されてきた国会で
浪費された時間が報われないからだ。
2018年3月、森友学園問題の真相解明などを求め、デモ行進する参加者
最新政治動画 | 2018.03.06
和田政宗
アカヒ「財務省文章書き換えか」報道について徹底分析
和田正宗オフィシャルブログ
(https://ameblo.jp/wada-masamune/ )
朝日新聞の「文書書き換え」報道は説明不足
2018.03.06
朝日新聞の「財務省が文書書き換えか」の報道には説明不足の点がある。
朝日は「複数の関係者によると問題発覚後に書き換えの疑い」と報じているが、
「疑い」と濁したのはなぜか。
また、複数の関係者の証言以外の客観的証拠はあるのか?
今回の文書は、1枚目に稟議で決済印が押されている紙があり、
2枚目以降に朝日が指摘するワープロ書きの「調書」(※別紙)がある。
何人かの官僚OBに聞いたが、
稟議書として上司にどんどん上がっていく中で、
2枚目以降に修正点があれば、差し替え、さらに差し替えという形で、
最終的に決済を受けた書類となるとのこと。
だから、朝日が見た文書は決裁途上の文書である可能性もある。
朝日は、本当に決裁を受けた文書だと根拠を持って言えるのかもしれないが、
その根拠と証拠をまだ示していない。
いずれにせよ、財務省の説明が待たれる。
(https://ameblo.jp/wada-masamune/ )
朝日新聞の「文書書き換え」報道は説明不足
2018.03.06
朝日新聞の「財務省が文書書き換えか」の報道には説明不足の点がある。
朝日は「複数の関係者によると問題発覚後に書き換えの疑い」と報じているが、
「疑い」と濁したのはなぜか。
また、複数の関係者の証言以外の客観的証拠はあるのか?
今回の文書は、1枚目に稟議で決済印が押されている紙があり、
2枚目以降に朝日が指摘するワープロ書きの「調書」(※別紙)がある。
何人かの官僚OBに聞いたが、
稟議書として上司にどんどん上がっていく中で、
2枚目以降に修正点があれば、差し替え、さらに差し替えという形で、
最終的に決済を受けた書類となるとのこと。
だから、朝日が見た文書は決裁途上の文書である可能性もある。
朝日は、本当に決裁を受けた文書だと根拠を持って言えるのかもしれないが、
その根拠と証拠をまだ示していない。
いずれにせよ、財務省の説明が待たれる。
◆ 森友学園に絡む左翼勢力
(hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2018-03-08 )
(hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2018-03-08 )
◆「近畿財務局のチョンボ」に付け込んだ「籠池被告のゆすり」
(hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2017-12-02-2 )
(hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2017-12-02-2 )