(1374) Billboard 200 はスッポといて早川雪洲＼(^o^)／

MITCH MILLER
クワイ川マーチ -The River Kwai March (Colonel Bogey March)- (1957年)







早川雪洲
（はやかわせっしゅう）
明治１９年６月１０日－昭和４８年１１月２３日

Wikipediaより

日本人としてもっとも早い時代に活躍した国際的映画俳優。




早川雪洲



《生い立ち》


千葉県安房郡千倉町（現：南房総市）出身。裕福な網元の家に生まれる。海軍軍人に憧れる軍国少年期をへて海軍予備学校（現・海城高校）を卒業した。


卒業後に、海軍兵学校を受験するも、試験前の素潜りで鼓膜が破裂。感染し、化膿して頭部の半分が腫れた。そのため身体検査で不合格となり、絶望して自殺未遂。（割腹自殺を図ったとされる）


《渡米》


快復後に渡米し、アメリカのシカゴ大学に入学。一時期フットボール部にも所属していた。専門は哲学で博士号を取得している。


１９１３年（大正２年）に同大学を卒業後、カリフォルニア州ロサンゼルスのリトルトーキョーにあった劇団で、舞台の脚本を書くようになり、その舞台にも立つ。


その舞台が映画人の目にとまり、映画に出演。トーマス・H・インス監督の『タイフーン』がデビュー作とされる。


なお、芸名は当初、尊敬する西郷隆盛の号〔南洲〕をもじって〔北洲〕としていたが、同名の俳優がいることがわかり、〔北＝雪が降る〕の意で〔雪洲〕とした。


《スター》


１９１５年（大正４年）の『チート』（セシル・B・デミル監督）で、人妻に焼きごてで焼印をする冷酷な日本人青年という悪役を演じ、一躍アメリカでスターダムに伸し上がる。ただし日本国内においては、同作で酷い日本人を演じたことで〔国辱俳優〕のレッテルが貼られた。


第一次世界大戦時には、日本やイギリスなどとともに連合国の一員として参戦したアメリカ政府の、戦時公債の販売促進キャンペーンに、イギリス人のチャーリー・チャップリンなど人気俳優とともに参加して貢献するなど、幅広い人気を得た。


１９１８年（大正7年）には、大学時代の友人の父親から１００万ドルの融資を受け、自分の映画製作会社設立。３年で２３本の映画を製作し、年２００万ドルの純利益を得て、アメリカを代表する日本人映画人としてその名を轟かせた。


映画の出演料も、当時のチャップリン（週給１万ドル）に匹敵するほど高額だった（週給８５００ドル）という。


なお、この製作会社は１９２２年（大正１１年）年に閉めている。


《国際的活躍》


アメリカ国内のみならず世界的にも絶大な人気を誇り、雪洲が現れると、アメリカの女性ファンが何重にも取り囲み、水溜まりがあれば、女性たちがわれ先に、着ている毛皮のコートを雪洲の前に敷き積めるといった人気ぶりが伝えられた。


東洋風の四階建ての大邸宅を建設し、ハリウッド山にある豪邸では連日連夜パーティを催し、多くの同時代の映画人と親交があった。


ルドルフ・ヴァレンティノ（戦前の伝説的二枚目スターでセックスシンボル的存在だった）も、駆け出しの一時期、雪洲の屋敷に勤めていたことがあるという。


さらに全盛期には、世界の有名人が集うモンテカルロのカジノで一晩に５００万円も負けてニュースになったこともあった。

しかし、１９２０年代に、カリフォルニア州を中心に巻き起こった排日感情の高まりや、映画会社との軋轢などもあり、１９２３年（大正１２年）、ハリウッドを去ってニューヨークに向かう。


そして、ブロードウェイを中心に活躍するとともに、ヨーロッパや世界各地を巡業し、イギリス国王ジョージ５世に招かれたり、フランスのパリでの舞台がヒットするなど、しばらくは舞台俳優として活躍した。


日露戦争を描いた、当時の超大作フランス映画『ラ・バタイユ』（１９２３年）にも出演し、東郷平八郎元帥役を演じた。この映画の日本公開時には、東郷元帥自らが鑑賞している。


１９２７年（昭和２年）以降はトーキーの時代が来たため、英語の発音が良くない俳優は、アメリカ国内での活躍の場が減ったこともあり、その後、日本に帰国して、日本映画にも出演。


日独合作映画『新しき土』（１９３７年）では、原節子の厳格な父親役を演じ、特にドイツでは高い評価を得た。




『新しき土』



《第二次世界大戦》


『新しき土』の撮影が完了した１９３７年（昭和１２年）、映画『吉原』の撮影のためにフランスに渡ったが、撮影開始後の１９３９年（昭和１４年）、ヨーロッパで第二次世界大戦が勃発。


１９４０年（昭和１５年）には、パリがドイツ軍に占領され、親独のヴィシー政権が設立されたが、その後もパリに留まる。この頃、同じくパリに住んでいた大富豪の薩摩治郎八とも親交を持つ。


１９４１年（昭和１６年）１２月には、日本も第二次世界大戦に参戦し、多くの在仏日本人がフランス国内に取り残されることとなったが、雪洲もパリに残ることとなった。


雪洲は、ドイツ軍がパリを占領した後も、ドイツのプロパガンダに利用されることを拒み、ヴィシー政権にも与せず、自由フランスのドイツ軍に対するレジスタンス運動に協力することもあった。


それによって、パリが１９４４年（昭和１９年）に自由フランス軍と連合国軍によって解放され、〔敵国人〕となった後も、拘留されずに済んだ。

それだけではなく、日本が１９４５年（昭和２０年）８月に連合国に降伏し、第二次世界大戦が終結した後も、ドイツ軍に協力した疑いでフランス国内に拘留された日本人の解放に、薩摩らと共に尽力したり、フランスに取り残された多くの日本人を帰国させるために活動した。


《戦後》


その後もパリに滞在していたが、１９４９年（昭和２４年）、戦前に親交のあったハンフリー・ボガートが、新作映画『東京ジョー』に雪洲が出演することを強く希望して雪洲を探し回り、パリで水彩画家をしていた雪洲を見つけ出した。


当時、日本はイギリスやアメリカ、フランスなどを中心とした連合国軍に占領されており、被占領国の日本人に対するビザ発給には、大きな制限がかかっていたが、ボガートは、雪洲に再びアメリカの労働ビザを取得するよう働きかけた。


アメリカ政府は、雪洲が、第二次世界大戦中にドイツへの戦争協力を行っていないことを確認し、労働ビザを発行。そして出演が実現した。




ハンフリー・ボガート



その後、雪洲は、日本をベースにアメリカの作品にも出演するという活動スタイルを取り、これまでのようにアメリカを中心とした外国映画だけでなく、『鞍馬天狗と勝海舟』や、『怒れ!力道山』など、日本映画にも多く出演した。


《アカデミー賞ノミネート》


１９５７年（昭和３２年）の『戦場にかける橋』では、日本軍の収容所所長の斉藤大佐を熱演し、高い評価を得て、日本人男優として初めてアカデミー助演男優賞にノミネートされた。（受賞は逃している）


また、この作品自体もアカデミー作品賞を獲得。ゴールデングローブ賞にもノミネートされたほか、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞を受賞した。






『Bridge on the River Kwai』 Theme








『The Bridge on the River Kwai』 Trailer








戦場にかける橋
Wikipedia

第30回アカデミー賞
　　☆受賞・・・作品賞／監督賞／脚色賞／主演男優賞／撮影賞／作曲賞／編集賞
　　☆ノミネート・・・助演男優賞（早川雪洲）
第15回ゴールデングローブ賞
　　☆ドラマ部門作品賞／監督賞／ドラマ部門男優賞
第11回英国アカデミー賞
　　☆総合部門作品賞／国内部門作品賞／国内部門男優賞／脚本賞
第23回ニューヨーク映画批評家協会賞
　　☆作品賞／監督賞／男優賞
第31回キネマ旬報ベスト・テン
　　☆外国語映画部門第5位







早川雪洲は、それまでの俳優活動が評価され、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにも名前が刻まれている。



ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム








ということで、前ページの〔ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム〕に戻って参りました。バンザ～イ！！というワケには行かなくなったのが、次の一文。





《テレビドラマ》


『次郎物語』 （１９５６年）





私が知っていたのは『戦場に架ける橋』と、その他にもチラホラと登場する早川雪洲だけでしたが、テレビドラマにも出演していたのですねえ・・・という、その『次郎物語』。


中学生の時かな、小学生じゃなかったような・・・そんな頃に読んだことがあって、かなり印象に残った本なのです。ただし、私のことですから、記憶に残っているのは本のタイトルだけで、内容も作者も記憶に御座いません(>_<)　とにかく、良かったよ、ということで・・・


つづく。