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(1578) 「孤立」によって「強さ」を獲得した聖徳太子

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(1577) 「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙(つつが)無きや」
(
http://hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2012-09-04-1)




「孤立」によって「強さ」を獲得した聖徳太子



このシナ文明圏からの「自立」は言葉を変えれば、「孤立」を意味する。

我が国はこの聖徳太子の時代敢えて「孤立」の道を選んだ

そして「孤立」の道を選ぶことによって
大国隋と対等な関係にあるという「強さ」をまた獲得したのであった。



私(註:八木秀次氏)は
この聖徳太子の時代の事跡を今は亡き文芸評論家の村松剛氏
遺作評論
『世界史の中の日本』
-危機の指導者群像-
(PHP研究所、1995年)
を敷衍(ふえん)する形で書いている。



この遺書の「あとがき」で子息・村松聡氏は村松氏(父)が
「聖徳太子を書きたい」
と久しい以前から言っていたことを紹介しつつ、
「明治以降時々現れるアジア回帰論に対して、
『日本と漢民族が共通理解をもっているなどというのは、全く幻想』
と、くり返し説いていました」

と述べている。

さらに
「大陸からできるだけ日本は距離をとるべきだ
という主張も、通史のうちで立証したかったものの一つでしょう」

とも述べている。



最晩年の村松剛氏は咽頭癌で苦しむ死の淵から聖徳太子を描き、
太子を通して今日の政治家を含む我が日本国民に
我が国シナ文明圏から自立しているのだ
との自覚を促し、
安易なアジア回帰論、「アジアの中で孤立してはならない」との認識が
如何に我が国の独立を危うくするか
ということについて、最後の力を振り絞って警鐘を鳴らしたのである。

村松氏は書いている。



「政治的には独立をつらぬきシナ大陸の帝国と対等の立場を維持しながら、
その文明や技術精力的に吸収するのが、太子の方針だった。

このころの隋は戸数890万というから人口およそ4500万に達し、まさに超大国の名に値する。

最盛期の隋を相手に軍事上の危険あえて冒してまで太子の政府その政策実行に移した。

それが日本の基本的な姿勢として、後代の政府によってうけ継がれて行く

(中略)

中華世界の外縁に位置しつづけた日本は、
大陸の文化が活性にみちているかぎり貪婪(どんらん)にそれを吸いとり、
生命力を先方が失えば積極的な交流をやめた。

中華世界に封じ込められていなかったから、
近世にいたって、
西欧諸国と接触したさいにも、極東では例外的に柔軟に対応することができた」(同書)



村松氏はここでシナ大陸の帝国から政治的に独立することが
「日本の基本的な姿勢として、後代の政府によってうけ継がれて行く」
と述べている。



しかし、今年平成13年




註:

この論文は『月刊正論』平成14年(2002年)1月号に掲載されたものです。

それから10年を過ぎた、今日でも、
未だ「東アジア共同体」なんていうアホなことをやろうとする政治家が現れたということは、
日本国民の意識がそういうものだという表われでもあり、
相変わらず
「近隣諸国に対して屈辱的なまでの卑下外交、謝罪外交を繰り返して」
いるような政治家を選んでしまうのも、また、しかり。

文中にあったように、
これは「構造改革」なんていうワケの分からん(私には)キャッチフレーズを掲げた
小泉政権時代に書かれたものですが、
今現在でも十分に役立つと思えたので、転載させて頂いてます(^^;




しかし、今年平成13年ほど、
かつて聖徳太子が危険を冒してまで選び取った外国文明からの「自立」ないしは「孤立」、
そしてそれゆえの「強さ」
という
「日本の基本的な姿勢」時の政府が放棄し、
それゆえの惨めさを国民に見せつけた年なかったのではあるまいか



やはりここで第一に取り上げなければならないのは
『新しい歴史教科書
『新しい公民教科書
検定および採択に対する中国・韓国・北朝鮮による度重なる内政干渉
およびそれに対する我が国政府の対応をめぐる問題である。



今日の教科書問題の発端
昭和57年(1982年)教科書誤報事件にあることは今さら言うまでもない。



同年6月下旬、
文部省の検定によって日本の華北への「侵略」が「進出」に書き換えられたと
日本のマスコミ一斉に報じた

中国韓国この報道をもとに日本政府に抗議してきたが、
そもそも
「侵略」を「進出」と書き換えさせた
という事実はなく

マスコミの誤報であった

にもかかわらず、時の鈴木善幸内閣官房長官・宮沢喜一氏
9月に鈴木首相の訪中を控えていることもあって
政府の責任で教科書の記述を是正する
検定基準を改め、近隣諸国との友好・親善に配慮する
どの談話を発表した。

そしてこの宮沢談話基づいて同年11月、教科書検定基準新たな項目追加された

いわゆる『近隣諸国条項』である。

そこには
「近隣諸国のアジア諸国との間の近現代史の歴史的事象の扱いに
国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がなされていること」

規定されることになった。



この「国際理解」と「国際協調」の必要を指摘した
一見穏当な検定基準こそは
我が国の検定教科書執筆の主導権を事実上、近隣諸国に譲り渡すものであった

宮沢談話にいう「近隣諸国との友好・親善に配慮する」とは
近隣諸国の言い分に唯々諾々として従うということとほぼ同義であった。



既に明星大学教授の高橋史郎氏が
「繰り返される中韓の修正要求」と題された論文
(西尾幹二編著 『歴史教科書 「12の新提案」 迫りくる「全体主義」の跫音』
                                小学館文庫、2001年、所収)
で明らかにしているように、文部省は現に教科書用図書検定調査審議会
歴史教科書の記述に関する検定の在り方について
の答申に至る議論の過程で
具体的事項についての検定方針(案)
なるものを指示している。



その内容をここで繰り返している余裕はないが、ここにはまず
中国からの意見に関わる具体的事項についての検定方針
として二つの事項が挙げられている。



①『侵略』
主として満州事変以降における日中関係の記述については、
特に不適切と認められる場合を除き、
『侵略』『侵攻』『侵入』『進出』等の表記について検定意見を付さない

②南京事件
南京事件については、
原則として、同事件が混乱の中で発生した旨の記述を求める検定意見を付さない(後略)



すなわち日本による“加害の記述”については、
それがどんなものであれ、
「原則として」
検定意見を付けずに容認する
と言っているのである。



さらに露骨なのは韓国に関わる記述についての検定基準である。

ここには
韓国からの意見に関わる具体的事項についての検定方針
として
これまで検定意見を付けてきた事項〉
として七つの時効が挙げられ、以降検定意見を付さないことが宣言されている。

すなわち


①『侵略』

日韓併合の過程およびそれ以降における日韓関係の記述については、
特に不適切と認められる場合を除き、
『侵略』『進出』等の表記について検定意見を付さない。


②土地調査事業

土地調査事業については、
土地調査事業の結果、土地をとりあげられる等
の表現をしている記述については検定意見を付さない。(中略)


③3.1独立運動

3.1独立運動については、
同運動が『暴動』の状況にあった
との記述を求める検定意見を付さない。(中略)


④神社参拝

神社参拝の『強制』等
の表記については、検定意見を付さない。


⑤日本語使用

日本語使用の『強制』等
の表記については、検定意見を付さない。

また、学校教育において
日本語の使用を義務づける、
あるいは朝鮮語の使用を禁止する
旨の表現をしている記述については、検定意見を付さない。


⑥創氏改名

創氏改名の『強制』等
の表記については、検定意見を付さない。


⑦強制連行

朝鮮人が強制的に連行された旨
の表現については、検定意見を付さない。(後略)



である。





し、しばし、ぼー・・・然・・・




検定意見を付さない」とされている記述には
今日の歴史学の学問水準からすれば
“事実”として明らかに間違い
であるものも含まれている

これではもう“歴史観の相違”といったレベルの問題ではない。

中国・韓国に関する教科書の記述
両国の意をうけた執筆者にとってはまったくもって書き放題である。

この検定基準では
デタラメな政治プロパガンダの類いであっても容易に検定に合格することになる。





「ものも」、じゃなくて、全部、間違いだろーに!!怒怒怒

〔参考〕
(1266)【捏造を証明する写真】ウソも100回言えば本当になる国だそうですが・・・
(
http://hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2011-12-14-1)


m_14-dbc46[1].jpg m_15-bb5b8[1].jpg
日韓併合時代に使われていた
朝鮮半島韓国人の子供たち
(当時は“日本国民”だった、にも、かかわらず)のための教科書朝鮮総督府発行

どうだ!!これでもまだデタラメを言うのか(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

学校教育において
日本語の使用を義務づける
あるいは
朝鮮語の使用を禁止する








「孤立」を恐れ中韓両国に“臣従”する愚
につづく






  
  
  


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