【今、何が問題なのか】
いじめの言葉は〔R〕指定?
映画『BULLY』(ブリー)
2012.04.05
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/120405/ent12040508510005-n1.htm
ドキュメンタリー映画『BULLY』の1シーン(AP)
子供たちのいじめの実態を描いた米ドキュメンタリー映画『BULLY』が米国で公開された。
米国映画協会(MPAA)は保護者同伴の〔R〕指定としたが、たくさんの子供たちに見てもらうため、一段緩い〔PG-13〕への変更を求める声があり、議論になっていた。
映画は〔指定なし〕で配給され、取り扱いは映画館の判断に委ねられた。
きょうのテーマは『BULLY』とした。
いじめの言葉で〔R〕指定
『BULLY』は〔いじめっこ〕の意味。
南アフリカの人種隔離を題材にしたドキュメンタリー『アマンドラ! 希望の歌』(2002年)などで知られる、リー・ハーシュ監督の作品で、子供がいじめに遭い、苦境を何とか乗り越えようともがく、アメリカ4州の5家族の実話が収められている。
MPAAは、作品中の発言の中に好ましくない単語が含まれているとして、〔R〕指定と判定した。
MPAAの指定には、〔G〕〔PG〕〔PG-13〕〔R〕〔NC-17〕の5種類がある。
〔PG(-13)〕は、〔親の助言・指導が必要〕にとどまるが、〔R〕だと〔Restricted〕、つまり入場に制限がつく。
〔R〕指定は、17歳未満の子供は保護者同伴でなければ見ることができない。
『BULLY』は、十代の子供たちが主役だが、〔R〕指定では、同じ十代の子供たちが自由に観賞できない。
セックス、バイオレンスの過激シーンがあるわけではない。
ハーシュ監督は
「好ましくない単語こそ、子供たちが直面しているいじめの現実なのだ」
と抗議の声を上げた。
高校生が緩和訴え
緩い指定を求めるハーシュ監督に、強い味方が現れた。
AP通信によると、ミシガン州アナーバーの高校生、ケイティ・バトラーさん(17)が、〔PG-13〕への変更を求めて、オンラインで署名集めを始めた。
バトラーさんはかつて、男の子のいじめの対象となり、ロッカーの扉に指をはさまれけがをしたこともある。
「たくさんの子供たちがこの映画を見れば、いじめの状況は変わる」
というのだ。
バトラーさんの呼びかけに、(※レディ・ガガなど)有名人も多数が応じたが、テレビ司会者のエレン・デジェネレスさん(54)もその一人だった。
デジェネレスさんは自身の番組にバトラーさんを招き、視聴者に
「子供たちはこの映画からたくさんのことを学ぶはず。好ましくない単語は問題にならない」
と語った。
署名は50万に達した。
MPAAは
「素晴らしい映画だが、指定の基準は守らなければならない」
として変更に応じなかった。
映画館が最終判断
映画公開の際の〔指定〕は、MPAAに〔判断を仰ぐ〕ものであって、最終的に決定するのは配給元だ。
『BULLY』の配給元であるワインスタイン・カンパニーは、この作品を〔指定なし(unrated)〕とし、取り扱いの判断は上映する映画館に委ねた。
『BULLY』は3月30日、ニューヨークとロサンゼルスの計5館で公開された。
ロサンゼルス・タイムズによると、米映画館チェーンの業界2位AMCが、〔指定なし〕を受け入れ、系列で上映した。
1位のリーガル・エンターテインメント、4位のカーマイク・シネマズは、4月中旬、〔R指定扱い〕で上映開始予定。
3位のシネマークは、〔指定なし〕を上映しないという。
最初の週末(30日~4月1日)の客足は上々で、指定をめぐる議論が作品への関心を高めたようだ。
ただし、観客の73%は25歳以上だった。
十代の子供は普通、娯楽映画を好む。『BULLY』のような“堅い”映画は、親や教師に促されて見ることが多いから、保護者同伴の〔R〕指定でよかったのではとの声もある。
日本公開の情報をくぐってみましたが
今のところ分かりません。
ちなみに、
このドキュメント映画は
2001年の映画『BULLY』
ゲームの『BULLY』
とは関係がありません。
ドキュメンタリー映画『BULLY/ブリー』
オリジナル予告編(日本語字幕)
監督: リー・ハーシュ
脚本: シンシア・ローウェン
製作: リー・ハーシュ、シンシア・ローウェン
音楽: マイケル・フリャニク
SHINEDOWN
Bully (2012)
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/120405/ent12040508510005-n1.htm
ドキュメンタリー映画『BULLY』の1シーン(AP)
子供たちのいじめの実態を描いた米ドキュメンタリー映画『BULLY』が米国で公開された。
米国映画協会(MPAA)は保護者同伴の〔R〕指定としたが、たくさんの子供たちに見てもらうため、一段緩い〔PG-13〕への変更を求める声があり、議論になっていた。
映画は〔指定なし〕で配給され、取り扱いは映画館の判断に委ねられた。
きょうのテーマは『BULLY』とした。
いじめの言葉で〔R〕指定
『BULLY』は〔いじめっこ〕の意味。
南アフリカの人種隔離を題材にしたドキュメンタリー『アマンドラ! 希望の歌』(2002年)などで知られる、リー・ハーシュ監督の作品で、子供がいじめに遭い、苦境を何とか乗り越えようともがく、アメリカ4州の5家族の実話が収められている。
MPAAは、作品中の発言の中に好ましくない単語が含まれているとして、〔R〕指定と判定した。
MPAAの指定には、〔G〕〔PG〕〔PG-13〕〔R〕〔NC-17〕の5種類がある。
〔PG(-13)〕は、〔親の助言・指導が必要〕にとどまるが、〔R〕だと〔Restricted〕、つまり入場に制限がつく。
〔R〕指定は、17歳未満の子供は保護者同伴でなければ見ることができない。
『BULLY』は、十代の子供たちが主役だが、〔R〕指定では、同じ十代の子供たちが自由に観賞できない。
セックス、バイオレンスの過激シーンがあるわけではない。
ハーシュ監督は
「好ましくない単語こそ、子供たちが直面しているいじめの現実なのだ」
と抗議の声を上げた。
高校生が緩和訴え
緩い指定を求めるハーシュ監督に、強い味方が現れた。
AP通信によると、ミシガン州アナーバーの高校生、ケイティ・バトラーさん(17)が、〔PG-13〕への変更を求めて、オンラインで署名集めを始めた。
バトラーさんはかつて、男の子のいじめの対象となり、ロッカーの扉に指をはさまれけがをしたこともある。
「たくさんの子供たちがこの映画を見れば、いじめの状況は変わる」
というのだ。
バトラーさんの呼びかけに、(※レディ・ガガなど)有名人も多数が応じたが、テレビ司会者のエレン・デジェネレスさん(54)もその一人だった。
デジェネレスさんは自身の番組にバトラーさんを招き、視聴者に
「子供たちはこの映画からたくさんのことを学ぶはず。好ましくない単語は問題にならない」
と語った。
署名は50万に達した。
MPAAは
「素晴らしい映画だが、指定の基準は守らなければならない」
として変更に応じなかった。
映画館が最終判断
映画公開の際の〔指定〕は、MPAAに〔判断を仰ぐ〕ものであって、最終的に決定するのは配給元だ。
『BULLY』の配給元であるワインスタイン・カンパニーは、この作品を〔指定なし(unrated)〕とし、取り扱いの判断は上映する映画館に委ねた。
『BULLY』は3月30日、ニューヨークとロサンゼルスの計5館で公開された。
ロサンゼルス・タイムズによると、米映画館チェーンの業界2位AMCが、〔指定なし〕を受け入れ、系列で上映した。
1位のリーガル・エンターテインメント、4位のカーマイク・シネマズは、4月中旬、〔R指定扱い〕で上映開始予定。
3位のシネマークは、〔指定なし〕を上映しないという。
最初の週末(30日~4月1日)の客足は上々で、指定をめぐる議論が作品への関心を高めたようだ。
ただし、観客の73%は25歳以上だった。
十代の子供は普通、娯楽映画を好む。『BULLY』のような“堅い”映画は、親や教師に促されて見ることが多いから、保護者同伴の〔R〕指定でよかったのではとの声もある。
日本公開の情報をくぐってみましたが
今のところ分かりません。
ちなみに、
このドキュメント映画は
2001年の映画『BULLY』
ゲームの『BULLY』
とは関係がありません。
ドキュメンタリー映画『BULLY/ブリー』
オリジナル予告編(日本語字幕)
監督: リー・ハーシュ
脚本: シンシア・ローウェン
製作: リー・ハーシュ、シンシア・ローウェン
音楽: マイケル・フリャニク
SHINEDOWN
Bully (2012)